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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 56

ジュルル……ピチャピチャ……
――紙と鉛筆でも用意してくれれば、絵でも描いてなんとかなるかも知れないけど……
ジュルッ、ジュルルルッ
「……………」
――この辺が限界だな。気付いてない振りをするのは。
貝丞は首だけを起こし、自分の足の方を見た。目が覚めたときから、股間に生暖かい快感を感じて仕方がなかったのである。見ると、彼のかぶっている毛布が大きく盛り上がっていた。明らかに誰かが入っている。
――確認するのが怖いけど、致し方ないな。
貝丞は毛布を掴むと、勢いよく払いのけた。
バサッ!
「あ……」
毛布の中にいたのは、ラグーナでもミュラでもない二十歳前後の女性だった。白い肌に、金色のストレートヘア。左右の耳の前に垂れる部分を三つ編みにした、特徴的な髪型である。そして頭には白いカチューシャをはめていた。服装は黒っぽいワンピースに、白いエプロンのようなものをしているように見える。
「ええと……」
貝丞にとって初対面のその女性は、恍惚とした表情で彼のペ○スを頬張り、舌を這わせていた。またしても斜め上な状況を押し付けられ、貝丞の思考は見事に停止する。
「…………」
『ゞξР☆……』
女性は貝丞の両足にまたがり、右手でペ○スを握ってしゃぶりつつ、左手をスカートの中に突っ込んで激しく動かしていた。もしかしたら、自らの局部を慰めているのかもしれない。完全に行為に没頭しており、毛布が払いのけられたことに気付く気配もなかった。
――ど、どういうことだ……?
貝丞の太腿には、柔らかく重い感触がずしりとのしかかっていた。よく見えないのだが、女性はどうやら乳房を丸出しにしているらしい。卑猥すぎる彼女の姿に貝丞は心身の抵抗力を失い、気付いたときには精を放ってしまっていた。
ドクッ、ドクッ、ドクッ……
――な、情けない……
起きて早々これかと、貝丞はげんなりした。全身から力が抜けていき、やや気が遠くなるような感覚に陥る。
『NNNN!』
一方、女性の方は貝丞の精液を口に受け、歓喜の呻きをほとばしらせた。続いてペ○スから唇を離し、おもむろに口の中の液体を飲み干す。
ゴクリ……
飲み終わってから、彼女はようやく顔を上げた。初めて貝丞と視線をかち合わせ、口を開く。
『ああ……お目覚めになられたのですね……』
「ええ。できれば毛布どけたときに、気付いてほしかったけどね……」
言葉が通じることを知り、少々安堵しつつ貝丞は答えた。と言ってもまだまだ、不安一杯疑問一杯なのだが。
――何から、話すか?
考える貝丞。すると向こうが先に動いた。女性は右手をペ○スから離し、左手をスカートから出すと、貝丞の右横に動いて正座したのである。
『申し遅れました。わたくし、この屋敷に勤める侍女の、イルジーマと申します』
「ど、どうも。玉波貝丞です。初めまして……」
この世界に来て、貝丞は初めてフルネームを名乗った。
――侍女……つまりメイドさんか。

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