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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 52

ムニュ
『あっ!』
ムニュムニュ
『ああんっ!』
だが、曲がり方が足りなかったり強過ぎたりして、いつまで経っても貝丞は外に出られなかった。床に押し付けられたラグーナの乳首からは、いつしか白い液体が滲み出て長い尾を引いていたのだが、彼に気付くだけの余裕はない。しばらく右往左往していると、部屋の外からミュラが声をかけてきた。
『……ご主人様。やっぱりボクに乗りなよ。すぐに連れて行ってあげるからさ』
『!!』
乗り換えられては敵わないと思ったのか、ラグーナは速攻で部屋から這い出した。

そして、前述の光景に至る。
――部屋を出るだけで、これだけ疲れるとは……
気力をしこたま消耗した貝丞は、ラグーナとミュラには分からないよう、溜息をついた。時間を取らせないという約束は、すでに反故になりつつある。彼の責任ではないが……
『着きました、ご主人様。この向こうが中庭です』
「あっ」
貝丞が顔を上げると、前方に木でできた扉があった。これを通れば、空を見ることができるのだろう。
「ありがとう。それじゃ行ってくるよ」
いよいよだな。改めて覚悟を決めた貝丞は、ラグーナの背中を降りた。
『ご主人様、ちょっと待って。今開けるから』
「うん……」
先行していたミュラが立ち上がり、どこに持っていたのか鍵らしきものを取り出した。彼女はそれを扉の穴に差し込んで動かす。その様子を、貝丞は静かに見守った。
ガチャ……
開錠の音が響く。するとラグーナも立ち上がり、扉の前まで歩いてから貝丞を振り返った。
『ご主人様。今、扉をお開けします。ですが、それには一つだけ条件があります』
「と言うと……?」
今度は何だ。もう何を聞いても驚かないぞ。そう思いつつ、貝丞は尋ねた。
『星をご覧になって、ご主人様がどんな想いを抱かれるか、そのときになるまであたし達には分かりません。全てを捧げた奴隷として、とても情けなく、恥ずかしいことです』
「……そんなの気にしなくていいよ。何しろ俺にだって分からないんだから」
『ありがとうございます……ですが、一つだけ覚えていてください。ご主人様が何をお思いになり、何をなさったとしても、あたし達は決してご主人様に失望したり、ご主人様をお慕いする心を弱めたりはいたしません。そのことを信じてください。それが条件です』
「あ……」
その言葉は、彼女達が『身も心も捧げる』と言っている事が生半可な決意でない事を再び感じさせられる貝丞だった。
ラグーナとミュラを見る貝丞…水準を遥かに超える(と、貝丞が思う)ルックスや破天荒なまでに巨大な乳房…セックスの時のあの極上の感触…自分より大きな体格や自分より遥かに強い体力…そんな二人が何故貝丞に『奴隷』として仕えなくてはならないかは相変わらず疑問だが、二人の貝丞に対する想いだけは認めざるを得ないのも事実だった。

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