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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 48

そのまま彼はミュラの豊穣な肉体へと落下していく。ミュラは落ちてくる主人の小さな体を半ば無意識に抱き締めつつ、絶頂に達した。
『ああああああああっ!!』
彼女は白目を剥いて失神し、足を大きく広げたまま動かなくなる。ピアスに貫かれた乳首からは母乳が間欠的に噴き出し、股間からは小水が漏れて床に広がった。試合のときの彼女からは、想像もできない淫らな姿である。
『…………』
三人の中で唯一快感を得ていなかったラグーナは、貝丞が動かなくなったのを見て、静かに彼から離れた。
『ミュラったら、ご主人様と抱き合って一緒にイっちゃうなんて……もっと姉を立てることを教えないと駄目ね』
彼女は立ち上がり、出入り口まで行って鍵を開け、扉を開く。貝丞の元に戻ると強引にミュラの手を外し、彼を抱きかかえた。そのままお姫様抱っこで持ち上げ、どこかへと運び出す。
『まあいいわ。これからいくらでもご奉仕の時間はあるんだし。それにしてもこんな素敵なご主人様が手に入るなんて……もう家のことなんてどうでもいいわね。このまま一生ご主人様に奴隷として調教されて……ウフフ。楽しみだわ……』

「…………」
どれくらいの時間が経ったのだろうか。貝丞は意識を取り戻した。どうやらベッドのようなものに寝かされているようだ。
薄く眼を開けたが周囲は大分暗く、あまり天井がよく見えない。まだ夜なのか。それとも陽の射さない部屋にいるだけなのか。
「うっ……」
妙に体が重い。心なしか呼吸も苦しい気がする。
――何だ……?
体を見てみる。裸のラグーナが左から、同じく裸のミュラが右から彼の体に抱き付き、寝息を立てていた。そして二人の乳房が合計四つ、彼の胸板の上にデンと鎮座ましましている。これでは呼吸しづらいはずだ。
もっとも、原因が分かった今となってはそれも大して気にならなかった。貝丞は鼻で数回深呼吸し、これまでのことを振り返ってみる。
――全てを捧げる、か……
ラグーナとミュラは、何度も彼に向ってそう言った。口に出してしまえば、実に短い文句だ。
だがどう解釈しても、中途半端な覚悟で言えるものではない。
一体どんな思いで、彼女達は自分にああ言ったのだろう。
そして自分は、それに対してどんな責任を果たすことになるのだろう。
――俺には、分からない。少なくとも今はまだ……
分かっているのは、ラグーナとミュラが出会ったばかりの自分に何がしかの価値を見出し、必要としてくれていることだけだ。彼女達の思惑が何であれ、それには応えなければいけないと貝丞は思う。
――さて、それにはどうしたらいいんだろうね?
じっと天井の方を見上げて思考していると、耳元でささやく声が聞こえた。
『どうしたんですかご主人様? 真剣なお顔をされて……』
「えっ?」
気付けばラグーナがいつの間にか目を覚まし、こちらの顔を心配そうに覗き込んでいた。

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