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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 44

振り返った貝丞が何か言おうとしたとき、すでにミュラは扉を閉め中から鍵をかけているところだった。ガチャリという音がやけに大きく響く。監禁されてます感バリバリだ。
『ご主人様、こちらに来てください』
再度振り返ると、ベッドの側に立ったラグーナが手招きしている。諦めた貝丞が言われるままに近寄ると、ラグーナはおもむろにベッドに横たわった。
『ご主人様、まずはあたしの体の自由を奪ってください……』
そう言うと、彼女は両手両足を横に広げた。腕は普通として、足は見事な180度開脚である。
――それにしても、凄い体だな……
改めて貝丞は思った。普通の人間がこういう姿勢を取れば上から「土」の字のように見えるのだが、巨大な乳房が左右に零れて「主」の字のようになっている。
『ご主人様早くしてください。あたしもう我慢できないんです』
ラグーナが彼女の都合で急かす。すぐに貝丞はラグーナの両手両足を拘束しにかかった。
「い、今やります……」
実際に触れてみると、枷はかなり華奢にできていた。ラグーナが本気で力を込めれば、おそらく簡単に壊れてしまうだろう。
それでも問題ないのは、拘束される人間に始めから逃げ出す意思がないのが前提になっているからに違いない。そう貝丞は思った。
ガチャ、ガチャ……
「できたよ。次はどうすればいい?」
『ありがとうございます、ご主人様。ミュラ、あれを……』
『うん』
「えっ?」
貝丞が振り返ると、ミュラが何やら紙のようなものを棚から持って来るところだった。彼女は貝丞の側まで寄り、それを広げて見せる。そこには簡単な幾何学模様が描かれていた。
「それは?」
『これはさっき話した、契約の紋だよ。これからご主人様はボクとラグーナの処女を奪って、そのとき出る血でボク達のお腹にこの紋を描くんだ。分かった?』
「あ、ああ……」
紋章はそれほど複雑な形ではなかった。これなら破瓜の血で何とか描けるだろう。最後の方は薄くなるかもしれないが。
『それじゃ始めようか……で、ラグーナ何で先に寝てるの?』
ミュラが不満そうな声を上げた。どうやら自分が先に契約するものだと思っていたらしい。
『何でって……こういうときは姉が優先でしょう?』
『ぐっ、ボクが捕まえてきたご主人様なのに……』
ミュラはしぶしぶ引き下がる。彼女は紋を描いた紙をベッドに置き、投げやりな口調で言った。
『ご主人様、さっさとラグーナを犯しちゃって。ボクは後でじっくりやってもらうから』
「はい……」
どうやら覚悟を決めるときが来たらしい。貝丞はひっ掛けていた寝間着の上を脱ぎ捨て、ベッドの上のラグーナを見下ろした。
――しかし、どうすりゃいいんだ?
女性とセックスしたことは一度もない貝丞である。しかも相手は四肢を拘束されているという特殊な状況だ。戸惑うのも無理なかった。

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