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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 29

「がふっ!」
『貝丞…やっと気が付いた…よかった…』
「お、おかげさまで…」
倒れた貝丞にミュラは思い切りしがみ付いてきた。どうやら少し涙ぐんでいるようだ。それはいいのだが彼女の乳房が思い切り貝丞の体に擦り付けられる。
『うっ、うっ…』
「あ…」
服越しとは言え巨大過ぎる乳肉の感触をもろに浴びてしまい、貝丞の下半身は次第に硬直し始めた。
――まずいな、試合中に触れた時は全然平気だったのに!
しかしミュラの体を押し返す訳にも行かない。
幸いなことに、しばらくして気持ちが落ち着いたのかミュラは貝丞の体を解放した。ゆっくりと体を起こしてラグーナの隣に立つ。試合の時はビキニと言っていいのかさえ怪しい露出度の高いコスチュームだったが、今はラグーナと同じようなワンピースを着ていた。
「き、昨日はどうも…」
股間の異変を隠蔽するためにベッドの上で体育座りになりながら、貝丞はミュラに改めて挨拶した。服を着替えたとは言えミュラの超乳の迫力はいささかも損なわれていない。
目のやり場に困った貝丞は彼女から視線を外すが、今度はラグーナの胸を直視してしまう。至近距離で二人に立たれているので、余程明後日の方向を向かない限りどちらかが目に入ってくるのだ。
――くっ…
貝丞はとうとう下を向いた。その様子を見たミュラが心配そうに尋ねてきた。
『体、まだ痛む?』
どうやら貝丞が痛みのためにうつむいたものと思ったらしい。
「いや、全然。ラグーナさんが治してくれたから…」
相手を誤解させたことに気付いた貝丞は、無理やりに顔を上げて返答した。
先程ラグーナに言った通り、本当はまだ少し痛い。だがミュラは貝丞の具合を大分心配しているようだ。ここはやせ我慢のし所だろうと貝丞は思った。
『フフ…』
そんな貝丞を、ラグーナは愛おしそうに見て微笑んだ。さらに彼女はミュラに話しかける。
『ミュラ。あの事、あなたから言いなさい』
――あの事?あの事って何だ?
それは数十秒前にラグーナが話していた事だったが、貝丞の記憶からは綺麗さっぱり消え失せていた。自分では大丈夫だと思っていても、やはり頭を蹴られた衝撃で少々パーになっていたのかも知れない。
『うん。そうだね…』
訝る貝丞を他所に、ミュラはラグーナに頷いた。そのまま彼女は貝丞の方を向いて真面目な顔で話し出す。
『という訳で、貝丞は今からボク達のご主人様、ボク達は貝丞の奴隷だからね。分かった?』
――どういう訳やねん!?
貝丞はあまりにもマニュアル通りの突込みを(心の中で)してしまった。そう言えばそんなような話をしていた気がしなくもないが、それにしても話がセルゲイ・ブ○カ並に飛んでいる。しかも何故か高圧的だ。まるで貝丞に拒否権はないと言わんばかりである。

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