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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 72

老婆は顔こそ皺だらけだが背筋も伸びており馬に乗った姿も様になっていた。
老婆達は大和達から少し離れて止まり馬の上から叫んだ。
「何度言えば分かる?あの娘は貴様ら魔王軍には絶対に渡さんぞ!」
(…魔王軍?)
どうやらこの人は何か勘違いをしているようである。
大和が答えようとした時、セリスとシホが前に出た。
「「ソフィー様」」2人が同時に言った。
ソフィーと言われた老婆は2人を見ると驚いた様子で2人に近づいた。
「セリス!それに
シホ!」
懐かしいものを見るかのように2人に駆け寄る。
セリスとシホもソフィーに駆け寄った。そして3人は抱き合った。
「セリス!シホも!無事だったのか?」「はい。あの方達に助けてもらったんです」
と言いセリスが大和達を見る。
ソフィーは大和達を狙っていた兵士達に攻撃中止の命令を言うと大和に近づいた。
「は はじめまして。大和です。」
「私は魔王学校の校長を勤めているソフィーです。生徒を助けていただきありがとうございます。」ぺこりと頭を下げるソフィー。
「とんでもないです。それよりこの騒ぎはなんですか?それに魔王軍って?」
大和が尋ねるとソフィーの顔つきが変わった。
「ふむ……5日前、この町に魔王軍の使者を名乗る者がやってきた。その使いは我らがかくまっている『ある人物』を出せと要求してきた。従わないと全力でこの町を潰すと…
我らは悩んだ。この町を潰す訳にはいかない。しかしその者はこの町が独立できるようにしてくれたいわば町の英雄じゃ。魔王軍に出す訳にはいかない。我らは要求を拒否すると同時に全兵士を集めた。しかし相変わらず使者が来る。そこで次に来た時は撃ち殺してやろうと思って待ち構えていたのじゃ」
大和達が狙われた訳は分かった。
しかし…
「その人物って誰なんですか?」
大和がどうしても分からない所である。「その人物とは…
この魔法学校を歴代最高成績で卒業し、アルフレド軍の三大将軍にも身を置いていた…」
だんだんセリスの顔が青ざめていく。
ソフィーはセリスの方を向きその人物の名前を言った。
「セリス…お前の姉…魔法将軍ティナじゃ!」
驚く大和達。
「ティナ将軍って…だって将軍は確か
カイル公と共に戦に敗れて行方不明なんじゃ?」
レイが震える声で尋ねる。
「魔王軍の使者が来るさらに3日前、全身傷だらけで町の入り口に倒れていたティナを我々が保護したのじゃ。今もまだ目は覚めていない。……セリス。会ってみるか?」
セリスに問いかけるソフィー。
こくんと頷くセリス。
「そうか…ではついて来い」
ソフィーが学校に向かって歩きだした。その後に続く大和達。
不意にシホがソフィーのそばに近寄った。

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