PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 42
 44
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達 44

そして宴となった。
忍者食と呼ばれる保存食が出るのかとちょっと心配だった大和だが、山菜・野菜が主体で森で得た猪などの肉を使った和食で久々の和食に大和は大喜びだった。考えてみれば当然で、里の外では忍者たちは商人なり下男下女とか職人といった町や村の民草などに変装して過ごしたりするのだから使用人として働いたり客人をもてなしたりで普通の料理も出来るのが当たり前なのだが。
流石に忍者たちは酔いつぶれるような飲み方はしないため、陽気に謳い騒ぎつつもだらしなく潰れる者はいない。
「まったく彼らには頭が下がる。おかげで奴に食われた多くの者たちも浮かばれよう。皆様、ありがとうございました。」
「いえ・・・。我々も修行を兼ねておりますから。」
宴席にはガルドも実体化して列席していた。紅い鎧は脱いで村の女性の衣装を借りていたが、それも様になっていた。隠し切れない巨乳が服の間から見えている。大和のすぐ近くにいて、こうした席に慣れていない彼の横で応対をそつなくこなしていた。
今大和は虚空とともに飲み交わしていた。虚空の横にはかすみ、大和の横には別のくノ一がついて、酌をしていた。
「意外なものじゃな。強いですな大和殿は。」
「いえ、そんな・・。僕もこんなに強いとは知りませんでした。
女の子のような顔立ちの美少年だが見かけによらず酒にはとても強い。すでに多くの杯を交わしていたが大和は平然としていた。
逆にレイやジェンはすでに限界が近いらしくすでに酒を飲むのはやめ、縁側で酔いを醒ましていた。
「ルカジマを通ってフリードですか。ルカジマというのはいい街でしてなあ・・・。」
虚空が昔任務でルカジマに行ったときの話をしていた。木造と石造を混交した美しい家並みの広がる気候のよい街らしい。
「あの街はフリードを治めるフリード侯の領地の南端にあるんじゃ。今はフリード侯とその領地は今のアルフレド諸侯には珍しくどの陣営にも組せずに距離を置いている。ルカジマへ向かうと途中で高い塔が見えてな。位置でいうとルカジマの南西、この里からの道だと右手に見えてくる。深い森の中にあるあの塔はいつからあるのかも不明な古い塔で、今も魔道師が住んでいるとは言われておるが、儂らも詳しくは知らん。」
ここで虚空は一口だけ酒を飲み、続けた。
「何しろ特殊な結界があってな。儂ら忍びの者でさえ、あの森では迷ってしまい塔へはたどり着けぬ。ルカジマ近辺の旅人には目印となっておるな。」
「ルカジマには何か危ないものとかはありますか?」
「あそこは割と平穏じゃ。ただ、どの陣営にも組しない道を選んだだけに警備は厳しい。大和殿は通行証はお持ちかな?」
「いえ、持っていません。」
「ふーむ。仕方ないのう。あそこの町長にはいろいろと付き合いがあるゆえ、紹介状を書いておこう。」
「ありがとうございます。」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す