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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 265

その間、ラティアはルーナが見えなくなるのを横目でジーッと見ていた。そしてルーナの姿が修道院に入り見えなくなった途端、
「ふ、ふぁ〜っ……疲れた〜」
と、先程までの上品な立ち振る舞いが一転、急に両手を上げ関節をコキコキと音を出しながら背伸びをし、おまけに大きく口を開き、はしたなくあくびをしたではないか。
彼女の横で立っていたレシアナが、
「……ラティア。大和殿を案内する役目を自分から請け負ったのは礼拝から逃げるためですか?」
と、ラティアをジッと睨みながら言った。
「だって大和さんともっとお話してみたかったから…」
ラティアは勝ち誇った笑顔を作りながら、
「それに、礼拝なんて面倒くさいだけだもん。この修道服だって動きにくいしさ。もっと動きやすいように作ってほしかったな〜」
と言いながら、自分が着ている服にブツブツと文句を付け始めた。
「ラティア。このメリツ修道院で暮らす以上、礼拝は規則なのですよ。その修道服だって、昔からの伝統ある物なのですから、わがまま言うんじゃありません!」
親が子を諭すような強い口調でレシアナが言った。
「ふん!外に全然出たことが無い姉様には分からないのよ。この服の不便さが!」
ラティアはぷいっと姉から顔を背け、またもやブツブツと文句を言い始めた。
それを見てため息をつくレシアナだったが、不意に大和の方を見ると、
「お見苦しい所をお見せしてすみません。」
と、ぺこりと頭を下げた。
「この通り、私と妹は性格が正反対なのですよ。私の趣味が料理や読書や音楽なら、妹は外で追いかけっこや乗馬や武術。私が几帳面なら妹はおおざっぱ。姉妹で唯一似ているのが、この髪の色と瞳の色ですかねぇ」
(……なるほど)
大和は美人姉妹を交互に見比べながら思った。
姉レシアナの髪型は長髪で、頭の上で、丁寧にまとめて下ろされている。
一方、妹のラティアは小さな顔を包み込むようなボーイッシュな髪型で、活発な性格である事が伺える。
この2人の共通点と言えば、ルビーのように赤い髪。そして、まっすぐ物事を見るような深紅の瞳と、すっきりと通った鼻筋であった。

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