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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 264

彼は大和の肩にソッと手を置くと、
「君のような少年が戦争に巻き込まれることは、大変残念でならない。しかし、もう安心だ。この聖なる地で、ゆっくりと休んでくれたまえ。」
と、大和をじっと見つめたまま言った。大和の顔がさらに赤くなる。緊張のあまり何と返答したらいいか迷っていると、
「ロジモイ様。」
不意にアーカートが口を開いた。
「今後の我々の行動に関して話し合いたいのですが、よろしいでしょうか?」
アーカートだけではない。ティナもマルティールも、その事が気になって仕方がないといった様子である。
「ああ、もちろんだとも。ルカジマの民については、すぐに居住区と食糧等を手配しよう。詳しい事はメリツの私の部屋で話そうではないか。」
「了解しました。ではティナとマルティールは私と一緒に来るとして……君はどうする?」
アーカートが大和に言った。
「え!…えーと、僕は………レイ達と一緒に、ここで待ってますよ。」
そう言って、仲間達の所に戻ろうとすると、
「どうせなら、このメリツを見学したらどうですか?」
ルーナと名乗った女が言った。
「このメリツは観光地としても名高い土地です。もしよろしければ、修道士を呼んで案内させますが…」
その時だった。
初対面の時から今まで、ずっと黙っていた2人の姫のうち1人が、
「ルーナ。その必要はありません。私が彼をご案内しますから。」
と、穏やかな声で言った。
「それは困ります。ラティア姫」
ルーナが本当に困ったような表情で言った。
「2人共、もうすぐ礼拝の時間です。案内なら他の者にやらせますから。」
しかし、ラティア姫はにこやかな表情で、
「いいえ、ルーナ。ルカジマを救った勇者様がいらしたのというのに、その勇者様の案内を一介の修道士にやらせるわけにはいきません。ここは私と…」
ラティア姫は、隣で2人のやりとりを傍観していたレシアナ姫を見ながら、
「お姉様の2人でご案内させていただきます。よろしいですか、ルーナ?」
ラティア姫はそれだけ言うと、まだルーナが承諾していないにも関わらず大和の前にやってきて、
「では、ご案内させていただきます。大和様」
と、スカートの両端を掴み一礼する。
「ラティアです。よろしくお願いします。」
「橘 大和です。案内、よろしくお願いします。」
2人が会釈を交わすと、レシアナも近寄ってきた。
「レシアナです。よろしくお願いします。」
と挨拶した。
この展開に不満げな表情のルーナだったが、何を言っても無駄だと悟ったのか、やがてロジモイ達と一緒にメリツ修道院の中に入っていった。

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