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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 260

「おぉ!お主がソフィーの一人息子のアーカートか。手紙は拝見したぞ。心配ないぞ。私に任せておけ。」
イリスが杖を高々と上げながら言った。その瞬間、杖から凄まじい魔力が周囲にほとばしる
アーカートも、その魔力を目の当たりしては、目の前の少女が大魔道士イリスと認めないわけにはいかない。
「イリス様。お会いできて光栄です。」
「うむ。では早速魔法陣を起動させるがいいな?」
「はい、よろしくお願いします。」
アーカートが頭を下げる。続いてティナも頭を下げた。
「うむ。それと私は向こうに到着したら、行かなくてはならないところがあるので、しばらく失礼する。しかし、変わりにエミリアを残しておくからな。………では、いくぞ!」
イリスが杖を振り回し呪文を唱え始めた。その瞬間、辺り一面に描かれていた魔法陣がポウッと輝き始めた。周囲のルカジマの民がザワザワと不安げな声を出す。
「リブ…ラ…アカ…マ…ツホ…ネ…ルブ…ヤ…」
転移呪文が進むに連れ、イリスからほとばしる魔力がどんどん増加していく。
いつの間にか、魔法陣からは光の柱が至る所から立ち上っている。
そして、あまりの眩しさに大和が目をつぶった瞬間、


魔法陣にいたルカジマの民、数千人が一瞬にして姿を消した。



「報告は以上です。セフィリア様。」
ルカジマ郊外に建てられたテントの中で、八星将軍の筆頭セフィリアが部下のアリスから第二次ルカジマ攻防戦の詳細を聞いていた。
「まさか、校舎ごとベリアルを潰すとはな。苦肉の策と言ったところか。……で、ベリアルはどうした?」
「現在、意識不明の重体です。ですが命に別状はありません。流石にタフですね。」
セフィリアがフゥと溜め息をついた。
「そのまま永久に眠ってて貰いたいな。目が覚めると、またうるさくなる。」
「あの、セフィリア様…」
アリスの表情が深刻になる。
「どうした?」
「デュランが、逃げ遅れたルカジマの住民数百人を捕らえたことはご存知ですか?」
「知っている。」
「ではデュランが、その住民達を逆らった見せしめとして処刑しようとしているのは?」
「なに?」
その報告にセフィリアの目が鋭くなる。
「アリス!すぐにデュランの所に行ってくれ。私もすぐに向かう!」
「かしこまりました。」
アリスが一礼し、テントを退出した。
テントの中が静寂に包まれた。
その中でセフィリアが一人ため息をつく。
「ふぅ……全く愚かな。」
独り言のつもりだった。別に誰に言ったわけでもない。
だが……
「悩んでるみたいだな。セフィリア。」
突然、男の声がした。しかし、テントの中にはセフィリアしかいない。

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