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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 258

エミリアはニヤニヤと顔を綻ばせながら言った。
後ろでは3人の乙女が汗びっしょりで地面に倒れている。
「……ハァハァ、王様、あたしもう……無理」
「……この女、なんて体力だ。くノ一の私が追いつけないとは…」
「……私、魔法使いだから、体力全然無いのに…」
話をゆっくり聞くと、どうやら彼女達はここまで全力疾走してきたらしい。エミリア以外の3人はスタミナ切れで地面に大の字で倒れている。
「エミリアさん。お久しぶりです。なぜ、あなたがここに?」
後ろの3人をとりあえず無視し、エミリアに話しかけるレイ。
「訳は後で話そう。それより気になってたんだが、…その腹…妊娠しているのか?」
エミリアはレイの膨らんだお腹を指差した。
「……ええ。私と王の子供です。」
レイは頬を赤く染めながら呟いた。
レイの幸せそうな顔を見ると、エミリアはふっと微笑んだ。
「生まれてくる子の為にも大和はもっと強くならないと駄目だな。そして、お前も生まれてくる子の為に生きるんだ。」
この言葉に大和とレイは深い感銘を覚えた。
「エミリアさん。……僕、もっと強くなります。そして、もっともっと強くなって、レイも仲間達も、みんな守ってみせます。そして、アルフレドを救う伝説の王になってみせます!」
大和が力強い声で宣言した。その瞳には一点の曇りも感じられない。
「……王。」
感激したレイが目をこする。彼女は瞳から溢れてくる涙を拭うだけで精一杯のようだ。
だが、この時エミリアは胸がざわつくような、嫌な予感を感じた。
(……伝説の王……か)
エミリアの脳裏にイリスの言葉が蘇ってくる。
(伝説の王の予言など、信用できん!)
伝説の王。アルフレド初代皇帝ラウが予言した伝説の王。そして少年の胸に刻まれているあざ。それは確かにアルフレドの古文書に書いてある「王の証」に酷似している。

王の証。その証を持つ者は、やがて世界を救い、この世の王となるだろう…。

古文書には、確かにそう記されてある。伝説の通りに進めば、その証を持つ大和が世界を救うはずなのだが……

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