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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 257

青い顔をしてグリフォンから降りた大和も声を上げた。
「僕からもお願いします。ここの指導者たる貴方が身体を壊していたのでは後々の為にも皆さんの為にもならないと思います。彼女の治療を受けてください。今すぐに。」
いつも穏やかな喋り方の大和にしては珍しい激しい口調である。
「………大和君」
アーカートは険しい表情の大和をジッと見た後、
「フゥ…」と深い溜め息をつき、
「君には負けたよ、大和君。」
その声に大和とシホの表情がパッと明るくなった。
「じゃあ、アーカートさん。」
「ああ、治療を受けるよ。シホ、よろしく頼む。」
「は、はい!よろこんで!」
表情を綻ばせながらシホがアーカートに近づいて治療を始めた。
それを見てホッと安堵する大和。
「よかったですね、大和様。」
魔法剣状態のガルドが、どこか嬉しそうな声だ。
「そうだね。」
そう言って大和が頷いた。その時だった。
「王!」
どこからか綺麗な女性の声が聞こえた。反射的にそちらを振り向く大和。
そして、その女性の姿を見た瞬間、彼の顔は喜びの色に包まれた。
「王!お怪我はありませんか!」
「レイ!」
レイが走る事には向いてないドレスをなびかせ、こちらに駆け寄ってくる。
いつの間にか大和もレイに向かって走っていた。
徐々に近づいていく2人の男女。まるで映画のワンシーンのようである。
そして互いの距離が無くなり、互いの体がピタリとくっついた瞬間、どちらからともなく抱き合い、激しい接吻をかわした。
「………ん、レイ」
「……あぁ、王」
ゆっくりと唇を離し、互いの目をジッと見つめた。
「王。ご無事で何よりです。」
「レイ。僕はこの通り大丈夫だよ。」
相手の無事を心から祝福する2人。そして、2人の唇が再び重なった。
その時だった。
「愛し合っているところを邪魔して悪いのだが、そろそろ気づいてくれないかな?」
呆れた声が2人の耳に同時に飛び込んできた。女の声である。
突然の事に驚いて唇を離した2人は、揃って声のした方を見た。
「やぁ!久しぶりだなレイ。」
腕組みをして、顔をにやけながら立っていたのはエミリアだった。彼女の後ろではジェン・かすみ・セリスがハァハァと息を切らせながら倒れている。
「エミリアさん!作戦はうまくいったんですか?」
「私が、ここにいることが答えだと思うのだが?」

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