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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 254

「うぉりゃあーーーー!!」
雄叫びをあげながら体を動かそうとする。それに合わせるように、徐々にだが電撃の力が弱まっていく。
(チッ、俺としたことが!こりゃ悪夢だぜ…)
心の中で己をなじるベリアル。
しかし、本当の悪夢はこれからだった。


「今だ!!」
ベリアルが罠にかかったと同時に、マジックドームの二階バルコニーで、かすみ・ジェン・セリスの3人が最後の破壊魔法陣を起動させた。
3人の手が魔法陣に触れた瞬間、ブンッと小さな音を発して赤く輝き始めた。
が、しばらく待っても何も起きない。ただ魔法陣が赤く光っているだけである。
「ねぇ、これ本当に大丈夫なの?」
赤く光っただけで何を起こらない事に、魔法陣をじーっと睨みながらジェンが言った。
かすみも一向に罠が発動しないことに戸惑いを隠せない。
「もうしばらく待ってみよう。もし罠が発動しなかったら、最終手段私達がベリアルを倒す。今なら身動きもとれないし、大丈夫だろう」

かすみの言葉にセリスがベリアルを見ながら反論した。
「無理ですね。ベリアルの体は半分ぐらい動けるようになってますし。」
セリスの言うとおり、ベリアルの体を拘束している電撃は威力が半分程に弱まっており、少しずつだが動けるようになってきていた。
「あー、もう。本当にイライラするー!」
ジェンが鋭い目つきで魔法陣に悪態をつきながら言った。
「発動するのかしないのか、光ってばかりいないではっきりしなさいよ!この落書き!」
と、大声で喚きながらジェンが柱に書いてある魔法陣にドガッと蹴りを入れた。
その瞬間……
ブォン!!
不気味な機械音が聞こえたかと思ったら、ボワーッと落ち着いて光っていた魔法陣の輝きが、突然ピカーッと太陽のように輝き始めた。
「え、うそ!」
ジェンの声に2人が振り向いた。
「おいジェン、一体何をした?」
かすみが尋ねている間も光はどんどん輝きを増し、あまりの眩しさに3人が顔の前に手をかざしたほどである。
「何って、何もしてないよ。ただ……ちょっと蹴りを入れたくらい…かな」
「蹴りだと!?一体何を考えているのだ貴様は!」
ギャアギャアと2人が喚いている間も光は輝きを増していく。
そして赤い光の輝きが最高潮に達しようてした瞬間、
光がろうそくの灯りを消したかのようにフッと消えた。魔法陣だけが赤く光る前の状態で柱に何事も無かったかのように書かれている。
(……………?)
何も起こらない事を疑問に感じた3人が魔法陣に顔をゆっくりと近づけた。その時、
………ビシッ
柱に亀裂が入った。それもかなり大きい。
「うわっ!!」ビックリして顔を引き離す3人の目の前で亀裂はどんどん増殖していく。

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