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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 251

長刀を構え、雄叫びをあげながらベリアルに突進する。
「へっ!真っ向勝負たぁ、上等じゃねぇか!この牝犬がぁ!」
ベリアルも両腕を翼のように広げ、エミリアに向かって突進する。
2人の殺気がぶつかり合い、両者の距離がどんどん縮まっていく。
そして……

ガキン!!

鋭い金属音が響き渡ったのと同時に互いの位置が入れ替わった。
「チィ!!」
「この野郎!!」
2人の声が交差したのも同時だった。
エミリアの長刀はベリアルの胸を、ベリアルの爪はエミリアの脇腹を、それぞれ切りつけあった。
痛みで顔を歪めるエミリア。
「チッ、巨体のくせにすばしっこい奴だ。」吐き捨てるように言い放った。
一方のベリアルも顔を歪めている。しかし、その表情にはまだどこか余裕があった。
「けっ…。だが動きは読めたぜ。次で決めてやるぜ!」
ベリアルが痛みを堪えながらニヤリと笑った。
再び両腕を広げ戦闘態勢に入るベリアル。
(このままではヤバいな。こうなったらアレを使うか…。しかし、アレは最後の切り札…。やたら無闇に使うものでは…)
その時、エミリアは気づいた。
さっきまで、エミリアはルカジマ魔法学校を背に戦っていた。
そして先程の突進で互いに場所が入れ替わったため、今はベリアルが魔法学校を背に立っている。
そして、その魔法学校の一角からモクモクと赤い煙が立ち上っているのが見えた。
アーカートの伝言がエミリアの脳裏をよぎる。
(赤い煙が立ち上ったら、ベリアルを校内のマジックホールの中心に誘き出して欲しい…)



その数分前…
ルカジマ魔法学校の中心にある巨大ホール、通称マジックホール。
魔法学校の全生徒が余裕で入る大きさで、主に月一回行われる全校集会などに使われている場所である。
そのマジックホールの内部の二階バルコニーに、アーカートからの指令を受けたジェン・かすみ・セリスの3人が揃っていた。
「これが最後の魔法陣ね。」
かすみが呟いた。横にはコクンと頷くセリスと、さっきまで鎧を着ていたはずなのに今はなぜか魔法学校の女生徒の制服を着用しているジェンがいた。
かすみが問い詰めると、単独行動していた時に女子更衣室から盗んできた物らしい。
とりあえず、制服を着ただけで女子生徒気分を楽しんでいるジェンを無視して、かすみとセリスは狼煙を上げる準備に取りかかった。
そして、準備が出来た。
「さて、始めるぞ。」

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