PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 247
 249
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達 249

「は、はぁ…。どういたしまして…」
なんとも気の抜けたエミリアの返事。
イリスはそれを見てニコリと微笑むと、またもや指をパチンと鳴らした。
すると、ガコンと言う金属が壊れる鈍い音が聞こえた。かと思ったら、直後に馬車のドアがギィーッと開いていくではないか。
馬車の中に捕らわれていた娘達は、突然の展開に多少困惑した様子だった。
だが、ここから逃げる事が出来ると分かると一人二人と次々と馬車から出てきた。
彼女達はイリス達に礼を言うと足早にアジトを去っていった。
そして、最後の1人がアジトから出ていくと、
「さて、儂も帰るとするかのぉ…」
と、あくびと背伸びを同時にしながらイリスが言った。
「…あ、あの!」
そして、口笛を吹きながらイリスが帰路につこうとした時、突如エミリアが呼び止めた。
イリスがゆっくりと振り向く。
「何じゃ?別に礼はいらんぞ。」
「い、いえ…そうじゃなくて。あの…その…あ、あなたは一体何者なのですか?」
エミリアがジッと目を見据えたまま言った。
「……?さっき名乗らなかったかの。私はイリス。故あって魔王軍と戦っている魔道士じゃ。」
「魔王軍……」
エミリアも聞いたことはあった。魔王ハデスを中心とした魔族国家である。
アルフレドが数百年に渡って争い続けている国でもあった。
「魔王軍とはちょっとばかり因縁があっての。魔王軍と関係のある集団を潰し回ってる最中なんじゃよ。」
イリスが深い溜め息をついた。
「数百年前から少しずつ潰してはいるが、一向に減る傾向がない。最近では男ではなく女が頭目の盗賊団まで現れる始末じゃ。全く、情けないものじゃな。」
「………数百年前から。」
あなたはその外見で、今何歳なんですか?
そんな疑問がエミリアの頭をよぎった。
しかし、エミリアは口にはしない。もっと気になる事があったからだ。
「この盗賊団も、裏で魔王軍とつながっていたのですか?」
ハディストの死体を横目で見ながらエミリアが言った。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す