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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 243

子分は勝利を確信した。この狭い廊下でそんな長刀を使うからそんな事になるんだ。
子分がそう思った瞬間、彼は自分の目を疑った。
エミリアは器用にも腕のスナップだけで、長刀を振り回し始めたのだ。驚きから子分達は直ぐに立ち直ったもののその時にはもう遅く、死体の山の一部となっていた。
死体となった子分達を見向きもせず、エミリアはゆっくりと歩き出した。
彼女の目的はわかりきっていた。第一に盗賊団の全滅。そして、自分の体を欲望の限りに弄んだ男…ハディストの首だった。



その後のエミリアは、まさに鬼神の如き活躍だった。
何人もの子分達が彼女の行く手を阻んだが、それらは皆、彼女の剣捌きにより地獄へと叩き落とされた。
20人ほど斬り殺した頃には、彼女を止めようとする度胸ある者は誰もおらず、皆散り散りに逃げてしまった。
やがて、エミリアはアジトの入り口となる門がある巨大なロビーにたどり着いた。
彼女の足元には、数秒前に襲いかかってきた子分の死体が転がっている。
(待っていろ、ハディスト!)
復讐を果たすため、彼女が外に出ようとしたその時だった。ギギーーッッ!
不意に門が開かれた。門の開く音がロビー中に響き渡る。
そして、門の外側にいたのは、大量の子分と数台の馬車を後ろに引き連れたハディストだった。
復讐の相手を目の前にし、エミリアの表情が一層険しくなる。
一方、ハディストの方も驚きを隠せない。牢屋にいるはずの彼女が自分の目の前で、しかも血まみれで刀を構えているのだから驚くのも無理はないかもしれない。
しかし、一瞬驚愕したハディストだったが、すぐにいつもの相手を見下すような表情に切り替えた。
「…これは驚いた!牢屋にいるはずの私のペットが、一体なぜここにいるのだ?」
ハディストは、わざとらしく両手を頭上に上げ天を仰ぐポーズをとった。わざとらしいにも程がある。

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