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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 229

「ぐはっ!」
顔を歪ませながら、ベリアルが吹っ飛ぶ。
だが、とっさに受け身を取り、地面に激突するのだけは何とか免れた。
と、同時に体勢を立て直し、エミリアをキッと睨みつける。
一方のエミリアも、体勢を立て直すと、瞬時に刀を構え、再び戦闘態勢に入った。
「……………」
「……………」
2人は互いを睨み合ったまま、全く動こうとしない。
その状態が、10分ほど経過した時であった。
不意にベリアルが口を開いた。
「……その長刀……露出狂じみた格好……ブロンドの長髪……。なる程、噂でしか聞いたことがないが、貴様がエミリアとか言う女剣士か…」
エミリアは無言のままだった。
「…隠しても無駄だ。あんたは有名人だからな。特に俺達、八星将軍の中では、特に…な」
ベリアルが、ギュッと拳を握り締める。
「リュウの事を言っているのか?」
ようやくエミリアが、口を開いた。依然として、刀は構えたままの状態であるが…。
元八星将軍、炎の王、リュウ。2年前、自分の部隊を率いて、ハーブガイナと呼ばれる砦を攻略する任務に当たっていたが、砦に偶然居合わせたエミリア1人に部隊もろとも、完膚なきまでに、叩きのめされた男である。
これにより、部隊は壊滅、リュウも命からがら逃げる事に成功したが、八星将軍を罷免される事となった。(ちなみに後任はリクゥ。その後リュウは、山賊となって、いくつかの村を荒し回っていたが、橘 大和によって成敗されている。)
魔王軍最強の八星将軍が、たった1人の女剣士に壊滅させられた事は、彼らのプライドを大きく傷つけられた結果となった。そのため、彼らは躍起になって、その女剣士の情報をかき集めたのである。(中には、フリーザのように、全く関心を寄せなかった者も、何人かいたが……)
そして情報を集めた結果、名前と簡単な経歴が分かった。



名前は、エミリア・ゴーランズ。
アルフレド先王、オウランが側近の女護衛剣士・エミアに手をつけ、生ませた子供であった。
つまり、現アルフレド国王であり、弟サルマンのクーデターにより、現在行方不明中の国王カイルの腹違いの妹となるわけだ。
その後、身ごもった事を知ったオウランの正室や側室達から疎まれ、とうとう護衛を解雇されたエミアは、自分が生まれ育った村に戻り、そこでエミリアを出産した。
その後、エミアはある大富豪の住み込みの護衛の仕事につき、エミリアも母と一緒に、その大富豪の屋敷で数年の時を過ごした。

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