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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 226

「まだグリフォンに乗っていてもらう事になるけど、大丈夫か?」その言葉を聞いた大和の顔は青ざめていた。高所恐怖性の彼にとって長時間高いところにいることは一種の拷問だった。しかし、魔法陣までは結構な距離があるし、それに加えティナとアーカードとモルティラニアの三人の負傷者もいる。グリフォンなら三人と大和を合わせて乗せても飛べるのでエミリアはグリフォンを連れて来たのだ。
「わ…わかりました。」
大和が力無く呟いた。この状況では、仕方がないのである。
「よし、では降りるぞ!」
エミリアがグリフォンに下に降下するよう命令した。



一方、ベリアルはモルティラニアを見ながら下卑た笑みを浮かべていた。彼の周囲ではストーンダガーが宙を舞っている。
ちなみに、ベリアルもモルティラニアも、自分達の頭上が騒がしい事に全く気づいていなかった。
ベリアルは彼女をどう殺すか夢中だったし、モルティラニアは意識が半分飛んでいたのである。
「さて、どうするか?このまま見せしめに殺すか…それとも牝犬として可愛がってやるか、どっちがいいよ?」
「…………!!」
このベリアルの質問に対し、彼女は無言のままベリアルを睨みつけた。それが質問の返答である。
「そうか、嫌か。………なら」
ベリアルがパチンと指を鳴らした。瞬間、ストーンダガーが一斉に刃先をモルティラニアに向ける。
「…死ね、牝犬」
言い終わると同時に、ストーンダガーがモルティラニアを突き殺そうと、飛んでいった。
「……………」
迫り来る刃達を、モルティラニアは無言のまま睨み続けていた。それが彼女の最後の抵抗でもあった。
そしてストーンダガーが、彼女を貫こうとした…その時、
「ハァッ!」
大きなかけ声と共に、モルティラニアの前に1人の女が現れた。手には3メートルはある長刀が握られている。
女は長刀を、とてつもない速さでビュンビュン振り回した。狙いはストーンダガーである。
そして、気がついたときにはモルティラニアに向かってきたストーンダガーは、一本残らず粉々になっていた。
そして、最後のストーンダガーが叩き割られたと同時に、1人の少年を乗せたグリフォンが、モルティラニアの真後ろに着陸した。
「なにぃ!!」
驚いたのはベリアルの方だった。
長刀を持った女は、刀を構えベリアルの方を警戒したまま、少年に言った。
「少年、君は、この娘とアーカート達を……」
「わかりました。…あの、大丈夫ですか?」
グリフォンに乗った何故か顔色の悪い少年が、モルティラニアに手を差し伸べた。ゆっくりとモルティラニアが、その手を掴んだ。

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