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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 223

「……はぁ…はぁ…はぁ」
モルティラニアが、土のナイフを無言で睨みつける。
その様子を、ベリアルはニタニタと笑いながら見ている。
「…さて、これで終わりだ…」
ベリアルが右腕を振り上げた。そして…
「バラバラに切り刻んでやるぜ!ストーンダガー!」
叫ぶと同時に、ベリアルが腕を振り下ろした。
瞬間、それを合図に全てのナイフが一斉にモルティラニアに襲いかかった。
「チッ!!」
モルティラニアが横に飛び、ナイフを避けた。しかし、ナイフはUターンし、再び彼女に襲いかかる。
自分に飛びかかってくるナイフを見ながら、モルティラニアは思った。
(……こりゃあ、かなりヤバいかもね…)



その頃、かすみとセリスは、リスペクト魔法学校の中を走っていた。
彼女達の後ろではジェンも走っていた。彼女は傷が癒えた事で、再びベリアルに挑もうとしたが、アーカートにそれを制され、かすみ達と一緒に秘策の準備に取り掛かるように、命令されたのだった。
カッ、カッ、カッ、カッ……
学校内には既に誰もおらず、3人の走る音だけが響き渡っていた。
「…ちょっと、かすみ。一体どこに向かってんのよ!」
ジェンが怒鳴った。顔が汗だくである。
「ちくしょう、何でこんな鎧着て、走んなきゃいけないのよ!」
ジェンがはぁはぁと息をしながら言った。
彼女はベリアル戦で服を破られ、着ている物はパンティのみとなっていた。
流石に半裸は恥ずかしいということで、とりあえずジェンが着れる物を探すことにしたが、運が悪いことに見つからない。
そこで、やむなく死んでいる兵士達の鎧を拝借することにしたのだが、女性用に作られてはいなかったため、サイズが合わない。もとより乳房が入りきらない。
仕方なく、一番サイズが大きい鎧に無理やりジェンの体を押し込めたのである。
しかし、サイズが大きいということは、それだけ重量もあるということである。その重さ、なんと40キロ。
ジェンも最初は嫌がったが、『半裸で走るのと、鎧を着て走るのと、どっちがいい』と、かすみに言われ、やむなく鎧を着ることにしたのであった。
その鎧を着たジェンとかすみとセリスの3人が、そのまましばらく走っていると、先頭を走るかすみが、急に用具室と書かれた部屋の前で止まった。
彼女は学校の見取り図を取り出すと、
「……ここだ。入るぞ。」
と言って、中に入ってしまった。その後にセリスと息を切らしたジェンが続く。
そこは魔法の授業で使う杖や箒などを、保管している教室だった。色んな形をした杖が無造作に放置されている。どうやら、この教室は、あまり使われていないらしい。

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