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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 220

「見ての通りだ、アーカート殿。すまないが、私はジェンに加勢する」
そう言い残し、かすみがジェンの元へ向かおうとすると、倒れたままのアーカートが、突然かすみの腕を掴んだ。
「アーカート殿、何を!?」
「かすみ殿、すまないが…今すぐにセリスを連れて……私の言うとおりに動いてもらいたい。」
思わず睨みつけたかすみに、震える声でアーカートが言った。苦しい表情を浮かべているが、眼光は鋭いままである。
「見ての通り、私は…動けない。ティナも同様だ。だから…君たちに、やってもらうしかない」
「一体何を?」
かすみが尋ねると、アーカートは痛みをこらえながら、口元に小さく笑みを浮かべた。
「…奇策だよ。我が母、ソフィーが残した最後の奇策。…あの悪魔に味わわせてやるのさ…」



「くそ、この化け物!」
「黙れ、この牝犬が!」
ベリアルの爪がジェンの体を襲う。
とっさに、よけようとしたジェンだったが、完璧によけきれず、右腕を引き裂かれ血が流れ落ちた。
「痛ッ!」
強烈な痛みがジェンの右腕を走った。顔が歪む。
その隙をベリアルは見逃さなかった。
「斬り裂いてやるぜ、牝犬!」
ベリアルの爪がジェンの体を引き裂こうと迫った。このままではジェンの体がバラバラに引き裂かれてしまう。
「ヤバい!」
間一髪、身を翻して爪をかわし、体勢を整える。
「チッ、まぁいい。次で終わりだ、牝犬!」
ベリアルが地面を思いっきり殴りつけた。瞬間、ベリアルの周囲の地面から、土で出来た両刃のナイフが6本現れた。ナイフ達は、まるで羽が生えているかのようにベリアルの周りをフワフワと飛び回っている。
「ククククッ、バラバラにして晩飯に食ってやるぜ!牝犬が!」
ベリアルが指をパチンと鳴らした。
その瞬間、宙を飛んでいた土のナイフが、ジェンに向かって一斉に襲いかかってきた。
「なっ!」
驚いたジェンが、とっさによけた。しかし、全部を避けきることは不可能だった。
ジェンの体に切り傷が走った。
だが脅威が去ったわけではない。
ジェンを通り過ぎたナイフが、突然Uターンし再びジェンに襲いかかったからだ。
「くそッ、姑息な手を。」
ジェンが再び避ける。
そしてナイフが襲いかかる。
ジェンを通り過ぎるとUターンし、またジェンに襲いかかる。
それが数回繰り返された。
今やジェンは満身創痍であった。手足はもちろん、服も斬り裂かれ、巨乳が丸出し、ズボンもビリビリにされ、彼女はパンティ一枚でベリアルと対峙していた。
「……はぁはぁ」
ジェンの息が荒い。既に体は限界の所まで来ていた。



「ジェン!」「ジェンさん!」
かすみとセリスが、ほぼ同時に仲間の名を呼んだ。
2人の傍らには、アーカートと、セリスの力を借りてアーカートの側に来たティナが、壁にもたれかかっている。

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