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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 218

その時だった。
「知りたいか、どうしても?」
その声と同時に、盛り上がっていた土の中から、死んだはずのベリアルが現れた。それもアーカートの目の前からである。
「しまった!」
アーカートがとっさに回避行動をとろうとした。
だが、一瞬遅かった。
「遅いぜ、アーカート!」
ベリアルのハンマーのように重い正拳付きがアーカートの腹部に命中した。
衝撃でアーカートが吹っ飛び、そのままレンガの壁に激突した。
「アーカート!」
ティナが叫んだ。しかし、危険は彼女にも近づいていた。
ビュンッ…
ベリアルが飛び出てきた土山の中から、土で凝縮された塊が10個程、ティナに向かって飛び出してきた。
「ガハッ!」
顔や腕、腹、足などに塊は命中し、ティナもアーカートと同様、勢いよく吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられた。
「ぅう…グハッ…」「…ガハッ…ハァ…ハァ…」
アーカートが腹を押さえ、うずくまっている。どうやら、肋骨を数本やられたらしい。
一方のティナも全身を強く打っており、まともに動くことができない。
たった数秒で2人は一気に追い込まれてしまった。
その様子を見て、再びベリアルが笑い出す。
「クククク…ガッハッハッハ、よくやったと褒めてやるぜ。だがよ、俺様は八星将軍、土の王だぜ。みくびるのもいい加減にしな!ガッハッハッハ……」
「……く…不覚。まさか自分の複製を造っていたとは…」
「へ!土の力を甘く見すぎたな。所詮、貴様ら雑魚が、大地の力を操る俺様に勝てるわけ無かったんだよ。大馬鹿野郎が!」
そう言うと、ベリアルがティナの方に向かって歩きだした。
「さぁてと、こんないい牝犬。殺すにはもったいないんだが…」
ティナに近づくと、ベリアルは彼女の顔の上に右足をあげた。
「命令だからな。悪く思うなよ、ティナ…」
「…う…ぐッ…」
ティナは必死に逃げようとするが体が言うことを聞かない。

(ここまでか…。セリス、すまない)
ティナは心の中で、このような所で死ぬことを、妹に詫びた。
「死ねぇー!」
そしてベリアルの足がティナの頭を踏みつぶそうとしたその時……



ドガッ!
突然ベリアルが真横に吹っ飛んだ。誰かがベリアルの側頭部に跳び蹴りを食らわしたのだ。ベリアルが地面に倒れる。
「ちっ、なんだぁ、てめえは?」
すぐさま起き上がったベリアルは自分を蹴った相手の方を見た。
「私はジェン。化け物め、ここは私が相手だ。」
名乗りを挙げたジェンが、サッと身構える。

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