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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 209

そして魔法陣から発せられる光が大和達の体を包み込んだその瞬間……



ピシッ……
ひび割れた音が部屋に響き渡った瞬間、大和達を包んでいた光が突然跡形もなく消えてしまった。
「何だと!?」
イリスが叫んだ。彼女は顔を険相にしながら下に書いてある魔法陣をジッと見ている。
大和も魔法陣を見ると、魔法陣の一カ所に何やらひび割れのような物が出来ていた。
「イリス様、これは…」
エミリアの顔も赤みを帯びた物になっていた。いつも冷静な彼女が動揺しているのが伺える。
「…イリス、…様?」
大和がおずおずときいた。
イリスの息が荒くなっている。
「大和!エミリア!すぐにお主達は山を降りてルカジマに向かえ!」
「はいっ」「は、はいっ」
エミリアは理由を理解したが、大和はとっさに返事をしたものの、その理由が分からなかった。
「えっと、どうしてで……うわっ!」
大和がイリスに理由を尋ねようとした瞬間、エミリアに腕を引っ張られた。
「理由は後だ、早く外へ!」
腕を引っ張られながら、エミリアに外へ引っ張り出される大和。
結局、彼は何故ワープが失敗したかも、何故、突然屋敷の外に出なければならないかも解らずにイリスの屋敷を後にするのだった。



「どういうことですか?」
イリスの屋敷の外の森を走りながら大和はエミリアに尋ねた。
「私にもわからん。わかるのは屋敷の近くにイリスと互角、いやそれ以上の魔力を持った者がいたという位だ!」
「イリス様以上の魔力を?」
「そうだ、さっきのワープの失敗。あれは妨害されたんだ。正体不明の魔術師にな!」
「じゃあ、尚更イリス様が危ないじゃないですか?早く戻って助けないと!」
引き返そうとした大和をエミリアが一喝する。
「ふざけるな!私とお前がいたところで何にもならん。むしろ邪魔になるだけだ。それより私達には先にやるべきことがあるはずだろう!」
走っている間に2人は森を抜け、大和がイリスに初めて出会った場所にたどり着いた。ここからならルカジマを上から見ることが出来る。

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