PiPi's World 投稿小説

気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 193
 195
の最後へ

気弱な少年とセクシーな仲間達 195

「とにかく、他のお客様にご迷惑ですから。ほら、席に戻ってください。」
「はいはい、わかりましたよーだ。」
店員に注意され、モルティラニアは仕方なく自分のテーブルに向かった。
「はぁ…。でも、一応収穫はあったわね。タチバナ ヤマトか……トマトじゃないじゃん!」
自分で言ったことに、自分でツッコミながらテーブルに戻るモルティラニア。だが、その後ろでは………



「お、おい…大丈夫か?」
先程から肩を震わせながらモルティラニアを睨みつけている女生徒に男子生徒がそーっと声をかけた。
「……………」
しかし、彼女は無言のままモルティラニアを睨み続ける。
「あんな女が言った事なんて気にすんなって。」
「そうそう、あの女よりお前の方がずっと可愛いよ。」
別の男子生徒も慰める。だが、彼女は一言も口にしない。
そのうち、彼女の様子がおかしい事に別の女生徒が気づいた。
「……ミキ?」
彼女の名前を呼びながら女生徒は肩をトンと叩いた。
「……許さない………」
ミキと呼ばれた女生徒は小声で呟いた。「……この私をここまで馬鹿にするなんて絶対に許さない……」
彼女の瞳には、自分を馬鹿にしたモルティラニアに対する憎悪しか見えていなかった。
尋常ではない様子に女生徒がもう一度声をかける。
「ねぇ、ミキ。あんた大丈夫なの?」
そう言って、もう一度女生徒が肩を叩いた瞬間、
ダッ!!
まるでそれが合図だったかのように、突然彼女は店の外に飛び出してしまった。
「お、おい!どこ行くんだよ!」
「ちょっと待ってよ、ミキ!」
他の生徒も大声で名前を呼びながら、彼女の後を追っていった。



それから約30分後の事であった。
突然、飲食店の前を30人位の若者が取り囲んだのである。しかも全員が剣やら棍棒などの武器を持っており、静かな店の前は一転、物々しい雰囲気となった。
「あいつら、ブラックムーンの連中だぞ。」
「見ろよ、真ん中にいる大男、ブラックムーンのヘッド(リーダー)のゴーシュじゃねぇか…」
「ゴーシュの横にいる女、さっき店にいたミキって女じゃねぇか…」
「ゴーシュの女だったのか。こりゃヤバいぜ。」
店の中にいて逃げ遅れた客達が外の状況を誰も尋ねていないのに次々と話し始めた。
裏口から出ようとしる客もいたが、裏口の方も既にブラックムーンのメンバーが数人張り付いており脱出できない。
そして、そんな状況の中で1人黙々とチキンを食べている女が約一名……
「…さっきからうるさいわねー。何かあったのかしら?」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す