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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 192

「ほぉ…だからアーカート殿を呼び捨てにしていたのか。」
「ええ。…ところで、かすみさん…」
今まで明るい表情だったセリスの顔が、急に暗い表情に変わった。
「どうした、セリス?浮かない顔だな…」
「いえ…その…かすみさん、本当に大和君は大丈夫なんでしょうか?」
セリスが不安げな表情で聞いてきた。
かすみも不安げな表情に変わる。
「……わからん。殺される心配はないと思うが…。案外、あの魔女と思いっきり楽しんでいるんじゃないのか?」
「そうだといいですけど…」
それでもセリスの表情は暗いままである。
話しているうちに、2人は市街地へたどり着いた。既に殆どの住民は避難してしまい、客が少なく商売にならないが、一応やっている店や酒場もあるようだ。
「まぁここで気にしてても仕方ない。とりあえず、私は酒場に行ってくる。酔っ払い(ジェン)を迎えに行かないとな。」
「大変ですね…」
「全くだ。では私はこれで…じゃあな。」
「ええ、かすみさん、また明日。」
そう言ってかすみは酒場に、セリスは寮に向かった。



そのルカジマの酒場では……
ゴクゴクゴク……
「ぷはぁーーっ」
1人の美女が酒場のカウンターでルカジマ産の酒を一気のみしていた。
「もう!なんで見つかんないのよ!」
黄色い髪のポニーテール、傍らには3mはある長い槍。鎧は身につけてはいるが胸囲しか覆っておらず、へそから下にはレザーパンツしか身につけていない。
「マスター、お代わり!」
「お客さん、もう止めときなって!」
「うるさいわね…。このモルティラニア様の言うことが聞けないっての?」
「ですから、他のお客様のご迷惑に……」
「客?そんなのどこにいるの?」
モルティラニアが周りを見回す。
「いるのは私とそこで酔っ払って寝てる格闘家風の女だけじゃん」
彼女の言うとおり、この酒場にいる客は、彼女を含めて2人しかいなかった。
しかも片方はテーブル席で爆睡中である。
「ほら、まともなお客様は私だけだよ。そのお客様を大事にしなくていいの〜?」
モルティラニアがニヤニヤ笑いながらコップを突き出した。
それでマスターも溜め息をついて諦める。
「わかりましたよ。でもこれで最後ですよ。」
ぶつぶつ文句を言いながらマスターが酒を入れる。
(ぶつぶつ……一応さっきまではお客さんが入ってたんだ。でも彼女が入店した瞬間、みんな慌てて帰ってしまったんじゃないか)
そんなマスターの気持ちを知ってか知らずか…
「でもマスター…さっきから客一人も入ってこないよ。この店流行ってないんじゃないの?」
と、笑いながら話しかけた。

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