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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 141

アーカートはしばらく考えてみたが、確かに大和以外に適任者はいなかった。
アーカートはまだ部屋の中に待機していた兵士に、
「すまないが、橘 大和を呼んできてくれ。」
と命じた。



「僕がですか?」
大和が学園長室に入るとアーカートとティナの2人が彼を出迎えた。
そして、まず魔王軍侵攻の事を聞かされ、次に魔法陣の事、魔力が足りない事、そして魔力不足を補うためにイリスの力が必要なこと、そしてイリスに会いに行くのが自分であることを聞かされた。
先程の言葉はそれを聞かされた大和の第一声である。
「そうだ。物見の報告によると魔王軍がルカジマにたどり着くまで、あと3日。もしかすると、もっと早くなるかもしれない。だが現状では勝ち目は零に等しい。ここは退却しかないのだよ、大和君。」
アーカートが無念の表情を浮かべながら、言った。
ティナが後に続く。
「アーカートが先程言ったが、魔法陣の先はシルフォール教団領のメリツ修道院だ。ここは、ルカジマから1,000キロ離れた場所でアルフレドの最南端に位置している。その南には同盟国、サンクキングダムもあるし、逃げるにはうってつけの場所だ。」
「メリツ修道院なら魔王軍が攻めてこないんですか?」
大和がふと感じた疑問を口にした。
アーカートが答える。
「おそらくな。シルフォール教団はアルフレドでは絶大な影響力を持っている。純粋な魔王軍ならともかく、近年デュランの反乱によって魔王軍に加えられた旧アルフレドの兵士達は戦う気なぞ微塵もないだろうからな。」
「だが、問題はそこに行くための魔法陣を起動するための魔力が全然足りないことだ。」
「ティナの言う通り。魔法陣があっても魔力が不足しているのでは意味がない。そこで、この学園の校長を勤めたこともあるイリス様に協力してもらう事にしたのだ。」
「そのイリス様ってどんな人なんですか?」
大和が何気なく疑問を口にした瞬間、アーカートとティナが、揃って体をビクッと震わせたのを彼は見逃さなかった。
「ひょっとして……会ったことないんですか?」
恐る恐る大和は2人に聞いてみた。
が、2人の表情を見れば一目瞭然である。
(会ったことないんだ……)
「なにせあの人は、人嫌いだからなー今まで何回か合おうとはしているんだか、毎回追い返されるんだ。」

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