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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 138

同時刻…
サウジ山の麓に位置する村、ナルシェ
この村はサウジ山から取れる作物や獣、鉱石などを生業にしている村である。
総人口は100人弱。
決して豊かとはいえないが人々の顔は笑顔が溢れていた。
が、そんな村も今は見る影もない。
見えるのは勢いよく燃える炎と所々で蠢く物体である。
「キャーッ!!」
突然、悲鳴が聞こえた。
女が犯されているのである。
押し倒され、服を破られ、無理やり足を開かされ、犯されていく。
見ればあちこちで同様なことがおきていた。
が、女達が悲鳴をあげたのは犯されているのも原因ではあるのだが、原因は他にもあった。
それは、自分達を襲っている者達である。
それは人間ではなかった。正確には人間の形をした物体である。
その人型は土で出来ていた。
土が剣や槍を持ち、何人かは土の馬にも乗っている。
その人型の兵士達が村を襲ったのが1時間程前である。
一応、村の自警団も奮戦したが、圧倒的な戦力の前に敗戦。自警団はみな殺しにあった。
土の兵士達は、村に攻め込むと、まず村の民家全てに火を放った。
次いで、抵抗する者の抹殺。最後が陵辱である。
そして、無抵抗の村人達が集められた、村の中心の広場。
その広場の中心にある周りを見渡せる小さい丘の上に、この土兵士達の親玉がいた。
身長は約3メートル。肌は黄土色をしており、巨大な手から生えている爪はナイフのように鋭い。
おまけに頭には毛が生えておらず、代わりに巨大な爪が2本生えている。
まさしく悪魔そのものと言った感じである。
その悪魔が笑いながら言った。
「結構な数の奴隷が揃ったじゃねぇか。こいつらをデュランに送るのは勿体ないくらいだぜ。」
そう言うと悪魔は部隊長らしき兵士を呼ぶと、
「こいつらをデュランの部隊に連れていけ!逃げようとした奴、歩けなくなった奴は殺しても構わん。」
と命令した。
やがて兵士達が村人を1人残らず連れていくと、悪魔は東の方角を睨みながら言った。
「次はルカジマだ。俺はシュウの奴みたいに、アーカートごときに撤退はしないぜ!」
悪魔の名はベリアル。魔王軍、八星将軍、土の王と呼ばれる者である。



同じ頃…
温泉で栄える村、フィガロ。
雨が降る中、この町も人影はない。
この村もナルシェ同様、魔王軍に襲われたのである。
しかしこの村からは女性の悲鳴が一切聞こえないし、村人が一カ所に集められてもいない。
全滅である…。
この村の全住人。男も女も老人も子供もペットも家畜も…。全てが殺されていた。
その惨劇の村の中心に佇む1人の男。
男は村の全滅を確認すると、ゾッとするほど冷たい声で呟いた。
「つまらない…。私の力の前では所詮人は無力…。」
男は空に向かって両手を上げ、何か呪文を唱えた。

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