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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 127

大和の目に飛び込んできたのは、床で倒れている渚の姿であった。
彼女の口からは血がたらたらと流れている。
大和は自分の手からテストが落ちたことも気づかなかった。「お姉……ちゃん……?」
大和は呆然と何がなんだか分からないといった表情で立っていた。そして…
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
大和が慌てて駆け寄り必死に声をかける。しかし渚は目を閉じたままピクリとも動かない。
「お姉ちゃん!……そうだ、救急車!」大和は猛スピードで電話に飛びつき119番通報し、救急車を呼んだ。
それから数分後救急車が来た
救急車に乗り込み病院に向かっている時でも、大和は渚に叫び続けていた。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!返事して!」
が、いくら声を荒げても反応がない。
大和は自分の背筋が寒くなっていくのを感じていた。


病院にたどり着くとすぐさま渚は手術室に運ばれた。
廊下には大和と仕事場で連絡を受けて駆けつけた母が、落ち着かない様子で座っていた。
そこへ……
「橘 渚さんの御家族の方ですか?」
大和達が声のした方を向くと、30代前後の医者が深刻な表情を浮かべながら立っていた。
医者は母に小声で耳打ちすると、大和を残してどこかへ行ってしまった。


それから一時間後…突然手術室の扉が開き、中から医者達がぞろぞろと出てきた。
彼らの中心には、未だ眠り続けている渚が運ばれている。
「お姉ちゃん!」
思わず駆け寄るやまだったが、渚が目を覚ます様子は全くない。
仕方なく大和は病室まで付き添う事にした。


午後10時……
病院の一室で、大和は渚に付き添っていた。
渚は未だ意識不明の重体である。
「んん・・・・・」
周囲が明るい。どうやらいつしか眠っていたようだ。
「お姉ちゃん・・・。」
渚の意識はまだ戻らない。

「大和。」
そこへ母がやってきた。
「大変なことになったわ。ともかく今すぐ帰ってきて頂戴。」
「お姉ちゃんがこうなって、他に何が大変なのさ!」

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