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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 120

といっても今の戦乱の影響で入学者が減っていた(内戦で国内が大きく2陣営に別れ、その上フリード侯領は中立を宣言したために入学しようにも辿り着けない者が多くなっていた。)こともあり、今基礎知識課程を受けているのは大和の他には2人だけである。
「地水火風の・・・」
実のところ、彼はここの授業が結構楽しかった。
基礎知識課程1つをとっても彼がもといた世界の理科で習った原子や元素の話とは大違い。それに、ここでは彼をいじめる者がいない。
何しろ街と学校に攻めてきたギルダーやリクゥなどに立ちはだかり、勇戦して負傷したという経歴は他の生徒や教師から一目置かれるには十分だった。
それに魔法使いの男性にとって、大和のように巨根で絶倫であると言うことは単に女性の魔法使いに多くの魔力を補給出来るだけでなく魔法的に有利な為、素直に素質として価値を周囲から認めてもらえた。

「・・ということだ。今日の授業はここまで。」
中年の魔法教師が部屋を去ると、教室にもくつろいだ雰囲気が漂う。
「おー、大和ー、サリナ、図書室行こう。」
「ああ。」
「そうだ、これ返しておかなくっちゃ。」
サリナと呼ばれた女の子は魔法使い用のローブ姿だが、左袖には新入生であることを示す緑色の腕章。
大和たちに声をかけたのはエドウィン。彼とサリナは丁度入学がギルダーたちの攻撃と重なった為、大和と一緒に入学受講することになった。
初日から一緒に授業を受け、大和は彼らとすぐに打ち解けることが出来た。
3人は他愛ないおしゃべりをしながら歩き、間もなく図書館に着いた。
真面目で明るいサリナ。
元気で陽気なエドウィン。
2人は大和より1歳下の14歳で、リドという村の出だという。
しばらくすると、2人は魔道書に没頭していた。
大和はというと、歴史の本を読みかけていたが、窓の外をふと見ると倒れた建物の片付けをしている一団が目に入った。
それを見て、彼は先日の戦いのことを思い出した。
そしてその翌日のソフィー校長の葬儀のことも。
戦時であったため葬式は比較的簡素なものとなり、街外からの列席者はほとんどいなかった。
戦いには勝利したとはいえ、総大将を失った学校関係者の悲しみは深い。
大和も、戦いで重要な役割をした1人として短いながら人々の前で弔いの言葉を述べることになった。

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