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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 113

その水晶玉はサッカーボールほどの大きさだった。
「これに両手を当てて目を閉じ、具体的に何でもいい。「力」を念じてみてくれないか。手に「力」を集めるつもりで。イメージしやすい物なら何でもいい。」
「はい。」
大和は目を閉じ、イメージを思い浮かべる。昔映画で見た、何もかもを覆い尽し、総てを打ち砕く猛烈な雷、弾雨のように降りしきる雷また雷、天地悉くが雷で満ち、ありとあらゆる敵が、いや、その空間にある物総て瞬時に焼き砕かれてゆくさまを。そんな力を両手に呼び起こす、そんなつもりで念じた。
標的は、もといた世界で彼をいじめた連中総て。特に自分を狙ってきた何人かはもとより、空気に押され、付和雷同して彼を追い詰めた連中悉く。
彼の美少女のように美しい容姿を妬んだ小人物たち、彼の巨根に対して劣等感を抱き、いじめと言う形で激しくぶつけてきた奴ら。自分たちのストレス発散の為に彼を慰み者にし、さらし者にした屑ども。累が及ぶのを恐れて、彼に近づきもしなかった女子たち。そればかりかいじめる連中の誰彼と交際し、尻馬に乗っていじめてきた女ども。
二度と思い出したくも無く、あえてこの世界では考えないでいた仇敵たちへの怒り。
彼のイメージの中で彼らへの怒りと憎悪は電撃となり、天地を覆う雷雲は、彼をいじめ、自殺に追い込んだ連中総てを覆う。
「総て滅びよ!200万メガワットの電気にて、何もかも潰えさるがいい!!」
文字に出来ないほど、いや、筆舌で表せぬ轟音とともに、空間が電光に包まれた。
空間そのものを覆い尽さんばかりの電撃は、捕らえた連中誰もを一瞬で焼き滅ぼす!

!!!!

念じる大和を見ているアーカートとティナ。
彼らの前で、水晶球の中に、光が生じる。いや、力が生じる。
水晶球の中に生まれた力は、雷雲の形を取り、次第に大きくなり・・・。
くわっと目を見開くと、大和が叫んだ。
「総て滅びよ!200万メガワットの電気にて、何もかも潰えさるがいい!!」

『!!!!!!』

その瞬間、大和のいる魔方陣内部を、恐るべき閃光と雷で満たした。
「うっ・・・」
「な、何、これは・・・・」

計測室にいた全員が、両目を押さえて呻く。
数秒して、周囲を満たした光が消える。
「はあ・・・・はあ・・・・・」
大和は怒りと興奮のあまり、肩で息をしていた。
彼が手を当てた水晶球の中は、雷を凝集したようなありさまだった。

両目を押さえていた魔法使いたちも、ようやく目を開いた。
「凄い!すばらしい!発動試験は大成功だ!君なら大魔法使いになれるぞ!!」
大和の才能を確かに見て、興奮するアーカート。
「この雷・・・・合格なんですか?!」
「間違いない!喜べ!君は合格だ!その力があれば偉大な魔法戦士になれる!」

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