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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 109

四天王は大和にも聞き覚えがあった。
「四天王は知ってます。先日友達から聞きました。」
「そうか。その四天王と魔王軍の戦いは熾烈を極めた。その戦争の最中、力を持たない者達は男は奴隷に、女は犯されそして逆らう者は容赦なく殺される。そんな日が続いていた。だがそこに救世主が現れた。それが…」「アルフレドの建国者、ラウ様だ。」
ティナが口を挟んだ。
「ラウ様は民を1つにまとめ、その類い希な知力とカリスマ性を奮い、とうとう一大勢力を築き上げたのだ。」
「その後アルフレドは南の大国サンクキングダムと同盟し、魔王軍と四天王を脅かす存在となった。これには2勢力とも手が出せなかった。仮に魔王軍がアルフレドと戦い勝ったとしよう。しかしその戦いで戦力は確実に消耗する。それでは四天王を抑えることは出来ない。その逆も然りだ。」
「つまり3勢力がにらみ合う状態になったんですね。」
「その通り。やがてラウ殿下はお亡くなりになられたが、亡くなる直前に1つの伝説を残した。その予言が先程の伝説だ。」
「そして伝説が正しければ橘 大和。君がその伝説の対象となるわけだ」
ティナが大和を指差す。
大和はしばらくその指をジッと見ていたが不意に小声で言った。
「僕は…僕は一体どうすればいいんですか?」
その声は苦悶と戸惑いで満ちていた。
ティナは大和の目をジッと見ながら言った。
「君が伝説の王であろうとなかろうと、私には関係ない。私が王と認めるのはカイル公だけだからな。だがこれだけは言っておく!」
ティナはスッと立つと大和の前に立ち、腰にさげていた剣を抜いた。
「もしアルフレドの伝説の王の証を利用し、王の座を狙っているのならば…」
ティナは剣を大和の首に突きつける。
「この私が貴様を殺す!」
その声をゾッとするほど冷たかった。
ティナは剣を収めると部屋をツカツカとドアに向かって歩き出した。
「まあ待て。」
扉に手をかける。だがその途端ティナはふらついた。
それを支えに入るアーカート。
「無理をしてはいけませんよ。全治1月半の身で戦いに出たこと自体当校の生徒なら処罰ものですよ。」
「・・・・・・。」
そして彼はティナをそっとベッドに座らせた。
「話にはまだ続きがあります。大和君は最低限アルフレドを纏める必要があります。ですがさしあたってしてもらうことが2つ。」
「何ですか?」
警戒した口調で問い返す大和。
「1つは、君の魔法力を知りたい。もう1つは、背中の火傷をきちんと治すことです。」

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