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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 108

アーカートが口を開く。
「どうした?早く座りたまえ。」
その言葉に導かれるようにドアを閉め、そのままフラフラと歩き、ドサッと椅子に座った。
「あの…僕に話ってなんですか?」
大和が聞きたかった事を口にする。
「その事なんだが……橘 大和君。いきなりで悪いのだが、胸を見せてくれないか?」
アーカートが真剣な表情で言った。
「は?」
大和は意味が分からないといった顔で声を上げる。
しかしアーカートの顔は真剣そのものである。
ティナを見ると、こちらも真剣な表情で大和を見ている。
大和は2人の表情に圧倒され渋々服を脱いだ。
ゴソゴソと上着を脱ぐ大和をジッとみつめるアーカートとティナ。
そして大和が脱ぎ終わった瞬間、2人は驚愕の表情を浮かべた。
2人の視線は大和の胸のあざに釘付けである。
彼らは驚き、互いに顔を見合わせる。
「伝説の通りだな」ティナが初めて口を開いた。
「アルフレドに乱が起こりし時、星のあざを持つ少年現る。その少年は世界をまとめ、王とならん」ティナが小声で言った。
「乱が起こりし時か…国は既に魔王軍に乗っ取られたようなもの。これを乱と呼ばずしてなんと呼ぶか…」
アーカートも溜め息をしながら口にする。
「既に国土の8割近くは魔王軍に制圧された。おまけに王であるカイル公は行方不明。このままではアルフレドだけでなく、南の同盟国、サンクキングダムや北のエルフ族。それに地方の豪族達もいずれ魔王軍に侵略されてしまうな。」
「全てはデュランのせいだ!奴がサルマンを担ぎ出すからこんなことに…」
「今更悔やんでも仕方ない。」
2人は時に声を荒げ、時に悲痛な声をあげながら激論し始めた。
「では国が滅ぶのを黙って見ていろと言うのか!アーカート!」
「そうではない!現状では勝ち目がないと言っているのだ!」



2人が激論を初めてから3時間がたった。が、一向に収まる気配はない。むしろ激しさを増すばかりである。
小さい部屋の中は2人の体から発する熱気で蒸し暑くなっていた。
不意に大和が口を開く。
「あのぉ……」
2人はハッとして大和を見る。大和の声にようやく彼らは大和もいたことを思い出したようだ。
「すまない。見苦しい所を見せたな。」ティナが謝る。
「いえ…気にしないでください。それより、さっき言った伝説の事…もっと聞かせてください。」
大和はこの世界に来たとき、レイから伝説の事を少しだけ聞いていたが詳しい事は聞かされていなかったのだ。
「…そうだな。少なくともあざを持つ君は知る権利がある。」
アーカートが静かな声で語り始めた。



「千年以上前の事だ。この世界は闇に満ちていた。2つの勢力が戦争を起こしたのだ。魔王ハデス率いる魔王軍と謎に包まれた四天王。」

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