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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 102

そして一瞬の内にリクゥの後ろに回り込むと、彼の心臓にガルドを突き刺そうとした。
が、剣が突き刺さる寸前、突然リクゥの姿が消えた。それは今の大和にも見えない程であった。
(くそ!どこだ!)思い後ろを振り返った瞬間、リクゥが目の前に現れた。
彼は手のひらを大和の腹に向けている。「邪魔だよ!」
リクゥが言った瞬間大和は炎をまともにくらい、衝撃により30メートルは吹っ飛んだ。


「王!」
レイが叫ぶ。
彼女には彼らの動きは全然見えていなかったのだが、最後は分かった。何しろ大和が吹き飛ばされていたからである。
そしてリクゥは大和を吹き飛ばしたのを見届けると、レイに向かって歩き出した。
歩きながらリクゥはレイに向かって話し始めた。
「大丈夫。彼は殺さないよ。橘 大和は僕らにとっても必要だからね。」
リクゥの言葉に混乱するレイ。
(王が必要?魔王軍にとってアルフレドの伝説の王は邪魔な存在のはず。それが必要?)
「だけど…」
レイの疑問は、リクゥが炎で出来ている剣を、彼女の首に向けた瞬間かき消された。
「お前は殺す。」
子供とは思えない冷たい声にレイは思わず体を震わせる。
逃げようにも炎がまとわりつき動くことが出来ない。
レイはチラッとほかの仲間に助けを求めようとした。
が、ジェン ハイネ マルティールはそれぞれ狼に翻弄され身動きが取れない。
もはやリクゥを止められる者は1人もいなかった。
(これまでか…)
レイは覚悟を決めた。そして…
「バイバイ。」
リクゥの剣が振り降ろされる。とっさにレイは目を瞑った。


カキン!
次に聞こえてきた音をレイは聞いていなかった。ただひたすら目を瞑っていたのである。
しかし、いつまでたっても死は訪れない。
(なんだ?)
少しずつ目を開いていく。
目を開いた瞬間レイには驚きと喜び、どちらを表現したらいいのか分からなかった。
驚いたのは、レイの首に剣が届く寸前、別の剣がリクゥの剣を受け止めていたからである。
そして喜びは、その別の剣を握っていたのが、長い眠りから目を覚ましたティナであった事であった。
リクゥは凄まじい形相でティナを睨みつける。
「お前、目覚めていたのか!」
「私の故郷が荒らされているのに、寝ている訳にはいかないからな。」
ティナはそう言うとリクゥの剣を抑えながら呪文を唱えた。
そして唱え終わった瞬間、レイを拘束していた炎もジェン達を襲っていた狼も跡形もなく消えてしまった。
「僕の魔法生物が!」
「さぁ次はどうする?火の王よ。」
悔しがるリクゥと
180センチの身長で彼を見下ろすティナ。
ティナの参戦により、形勢はもはや完全にルカジマ軍に逆転していた。

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