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気弱な少年とセクシーな仲間達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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気弱な少年とセクシーな仲間達 101

「ええい!!」
その時大和は、なぎ倒すような力を横から受けた。
その力は何とか身体をひねるように大和とレイを横に押し飛ばし、強引に倒れこませた。
レイを下に、覆いかぶさる形で炎の玉の進路の近くに倒れこんだ直後、彼の背中の上を炎の球が通り、背中の上で破裂した。
瞬時に周囲の空気が灼熱し、息も出来ない。同時に、レイの足にまとわりついていた炎が、大和の足を焼いてゆく。
無我夢中で背中を焦がす激痛をこらえる。
そして彼は意識を失った。



「・・・大和君!大和君!」
遠くから呼ばれる声がして、大和は目を覚ました。
「うぐ・・・そ、そうだ!レイは!!」
気を失うまで、何分間にも感じられたが、おそらく一瞬のことだったのだろう。自らの脚を焼く痛みも、背中の火傷の傷も無視して叫ぶ。
そして彼の下から声がした。
「ああ・・・・王よ・・・・。」
「王様!!!」
ジェンとマルティールが彼の背中を見て叫んだ。
彼らの目には、無残に肌を焼かれた大和の背中が映っていた。
「私なら大丈夫です。王よ、ありがとうございます。」
レイ自身はというと大和が覆いかぶさったおかげで無事だった。
「そうだ、炎の球は?!」
「そうだよ。ボクをわすれないでよね。」
冷たいリクゥの声が入る。
「さっきは後ろの魔道師の皆さんが大きな氷を撃ったから失敗したけど、次はそうは行かないよ!」
言うと彼は左手を大きく横に振る。
5頭の狼が現れ、後方の魔道師数人に向けて踊りかかっていった。たちまち激しい戦いになる。
大和とレイもその時には立ち上がりかけ、レイは大和の背中の大火傷に気づいた。
「なんということ・・・おのれ、リクゥ!!」
すると、いきなり大和が立ち上がり「おいそこのクソガキ、お前さっきから誰の仲間を傷付けてんだ。」
今までに見たことのないような殺気が大和をおおっていた。
「へぇ…すごいや…さすが、伝説のあざを持つ王様だよね」リクゥが呟く。
その間にも大和の殺気がグングン上昇する。
「でも、覚醒してないんじゃあ僕には勝てないよ。」
「この野郎!!」
リクゥが言うやいなや、大和が動いた。「よくも…よくもみんなを…よくもレイを!」
次の瞬間大和の中で何かがはじけた。
目の前の物全てが、はっきりと見える。リュウやガルドを倒した時にも同じ現象が起こった。
大和は確信する。
(これなら勝てる!)

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