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俺×ゲーム×ハーレム
官能リレー小説 - ファンタジー系

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俺×ゲーム×ハーレム 12

俺の背中に、冷や汗が流れた。
表情もこわばっていただろう。係員の眼光はそれだけ強かったんだ。
その緊張を和らげようとしたのか、柔和な顔になってこうも言った。
「あなたのように特技を持っているということは、その職業の素質を一定水準以上お持ちだということでもあります。己を磨き、技術を学び、高めてください」
「お、おう」
「素質があるって事なんだ。もっと喜んでいいんだぜ」
バン!
「わっとと」
ヴェルカに背中をたたかれた。彼女なりの励ましなんだろう。
俺がふらつきから立ち直ると、係員が話の続きに入った。
「ところで、トシアキ殿は弟子入りさせて欲しい師匠や工房はありますかな?」
「やっぱり工房かどこかで修行しないとだめなの?」
「独学で学ばれる例も無い訳ではないですが、錬金術の設備を揃えるにも金がかかりますし、教本を独学でマスターするのは非常に難しいものです。裕福な貴族が我が子に錬金術師の才があると、設備は用意したものの、独学では学びきれず結局師匠になってくれる錬金術師を召し抱えて、一人前の錬金術師に育て上げたケースもございます」
やっぱりどこかでちゃんと学ばないとだめなのか……
しかし、じゃヴェルカはどうしたらいいんだろう?
そのヴェルカが、係員に質問した。
「とにかく、師匠を探さないとな。なあ、こいつを引き受けてくれそうな工房ってあるか?」
「ふむ…今なら、クライン工房か、キャラハン工房、フランケン工房あたりでしょうな」
少し考えて、係員はいくつか名前を挙げた。このまま工房入り…か?
俺は時間稼ぎのつもりがちょっと慌てて、こう言ってしまった。
「な、なあ、見学ってできるのか?」
「弟子入り志望でしたらできなくもないですが、どの工房も門外秘も多いですから雰囲気を掴む程度になりますよ。それでも良いのでしたら、斡旋いたしますが、どうされます?」

「頼む!」
ヴェルカは俺を見てニヤリと笑うと、
「ま、お前が決めていいぜ」
とだけ言って、黙った。
俺はまずはキャラハン工房へと、案内されることになった。なぜそこかというとキャラハンという名前が何となく良かったからだけだ。
それぐらい手探り状態だった。
そんなわけで俺たちは馬車に乗って、工房街へと向かうことになったのだが…。
馬車の中で係員が言った。
ちなみにこの人はさっきまで応対していた人とは違う人で、名前はバッシュさんというらしい。
彼は俺たちにこんなことを言い出した。
「実は私はクライン工房の出身なのですがね…」
「へえー」


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