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催眠王国
官能リレー小説 - ファンタジー系

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催眠王国 22

それに合わせて俺はどこか、子供に戻ったような気がしながらも深い眠りに堕ちていった。 

(もう変えれなくてもいいな…俺は骨をここに埋めよう、この土地で生きて、立派なハーレムを持った国王になろう、まあこの姿や身分で困ることはないだろうからな、遊ぶだけ遊んでやるさ)  

無邪気な寝顔を見せながらも内心ではそんなことを考えつつ俺は眠りについて意識を失った。 
リコッタの表情はどこか悲しげだったが…あまり気にしても仕方ないだろう、でももし差し障りがあるようならいくらか催眠で寛容にさせるべきか…。

そんなこんなで楽しい時間が過ぎ、相変わらずな王子としての日々を送る俺だったが、ふと何かにつけて誰かに見られているような気がするという感覚を感じていた。 

(一体なんだろう…まさか暗殺者の類いか何かか?まあその時はこの魔眼を使えばいいわけだが気味が悪いな…)

流石に無敵の魔眼とはいえこの能力自体は相手に対してきちんと目視をしなければ発動すらしない可能性もある、意識の範疇の外から攻撃でもされようものなら普通はひとたまりもないものだろう。 

(かくなるうえはリコッタに相談してー…)

「んぎゅっっ!??」

そんなことを考えていた俺の目の前に突如として変な声と共にどさり、と何かが落ちてきた。 

天井から落ちてきたのは黒い布地…いや違う、これはマントだ…しかもー 

「あ、姉上?ローズマリー御姉様ですか?」

「ふ、ふぅっ…流石に透明化の魔法は使いづらいですねっ…げ、元気にしていましたか?レオン…お、お姉ちゃんはとっても貴女に会いたかったのですよ?」

いきなり立ちあがりぶつぶつと何かを呟きながらも、俺に抱きつき抱き締めるのは俺の姉…正確にはリコッタの妹であるローズマリーだ。


見た目は背も高く、顔立ちは女王によく似ており…体系的には二人のような巨乳爆乳、とはいかない分、スレンダーな美乳とそれをさらに引き立たせるようなすらりとしたやせ形の体型や顔にできたソバカス、さらに三つ編みの髪型に魔女のような帽子と黒いマント…そしてその下は地味な服装だが、魅力的な肉体が隠れている…正統派な二人に比べれば異端かつマニアックな見た目だが、それもそれで美味しそうに見える…まさしくノエル好みな女、それがローズマリーだった。

しかし、だ。 

「そもそも普段は研究室や大学に行かれている御姉様が王宮に来るなんて珍しいですね、しかも監視だなんて…御姉様、ノエルは決して御姉様から逃げたりしませんからゆっくり話しかけてくださいね?隠れなくてもノエルはいなくなりませんよ?」

こんなことを口にしたくなるくらいにローズマリーは変わった人間だった。


もちろん王族であるから教養は高いし、かつてこの国で最高と言われていた魔術師に弟子入りする傍ら大学にも通い、双方の学士号を取得して今は魔術庁の長官として働いている、いわばリコッタと合わせてこの国を守る双璧だ。

しかし…むしろ変わり者の彼女にとってこの立場はより引きこもりを助長するようなものだったのだろう、 デスクワークを含めあらゆる魔術の管理を行い、錬金術の研究もかかさずに行う…そのためか普段は顔もあまり合わせずにたまに挨拶をするくらいで、家族全員一緒に食事をとる、なんていうこともあまり多くなかった。

だからこそ、ノエルには何をするか解らないローズマリーには苦手意識があったが、それを普段から出すわけにもいかず…地味でオタクっぽい、そんな印象のローズマリーに対しても自然に振る舞うことにしていた。 
でも本当に何の用があるのやら…気になるな。 


 
「お…お姉ちゃんは最近疑問に思っているのです…の、ノエルはお母様やお姉さまとも契りを交わし、更には騎士団やメイド長とも…その、致したそうですね」

「は、はい…それが何か?」

「…おかしいのですよ?」

「へ?」

「おかしい!圧倒的におかしいっ!そもそもノエルはそんなに積極的ではなかったはずですし、ましてや堅物なお姉様がああも簡単にノエルに心を開くなんてありえませんっ!!ノエル!貴方何か隠していませんか?例えばお姉様に秘術をかけたとか!お母様を操っているとか!貴方!もしかしたら淫魔に取りつかれたんじゃあありませんかぁぁっ!!!」

「お、お姉さま、声が大きいですよっ!」

突然興奮するローズマリーにびっくりしたが、しかし案外鋭いものだ、さすが魔術長官だけのことはある。 

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