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オッパイストーリー!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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オッパイストーリー! 14

驚いた口調と表情で彼女を見つめるヨシュア。
しかし、エイリアスは真剣な表情から一変、眉間に深いシワを作るほどのしかめっ面をする。
「ふんっ。以前、王都の本部に居たとき私の上司だった奴に誘われ後宮の奥の奥、通称“楽園”に連れて行かれたのだ。そしてそこに居たのはなんだったと思う?」
「え、えぇっと・・・本物の王ですか?」
「あぁ、それもブクブクに太った腹に醜いをそのまま形にした様な顔、目は常に私の体を舐めるように見つめてきては嫌らしい笑みを零すし尚且つ全裸だぞ、全裸!分かるか?あの時の私の気持ちが!!?」
よほど嫌な思いをしたのか、何時もは冷静な彼女が顔を真っ赤にさせ怒り狂っているのだ。
これにはヨシュアも同情を感じずにはいられなかったが、とりあえず落ち着かせようと奮闘する。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・すまない。お前に見っともない所を見せたな」
「い、いえ。あ!それより、さっき言っていた手紙の意味は何なのですか?」
十数分後、何とか冷静を取り戻したエイリアスは顔を少し赤くしたまま彼に礼を言う。
一方、彼女を落ち着かせるのに苦労したヨシュアは苦笑いを浮かべ、ふと先ほどの事を尋ねてきた。

「手紙?あぁ、貴官はもう本物の王がどういう人物かは理解しているな?」
「え、えぇっと・・・・支部長の説明で一応」
「それで十分だ。いいか?奴(王)はさっき話したとおり、酒を飲み女を侍らせ、娯楽の限りを尽くしている。それに加え、奴は大の女好きでな、若く好みの女なら例え人妻だろうと恋人だろうと平気で部下に連れてこさせ・・・犯しつくす」
「・・・」
廊下に重い空気が立ち込める。
ヨシュアは顔を伏せ、頭でエイリアスが言った事と手紙の意味、そしてアースラが言っていた事を何とかつなぎ合わせようと思考する。
「ヘーデル三等魔術仕官?おい、聞いているのか?おい、おい・・・・ヘーデル!!」
「ッ!!?」
「ヨシュア・ヘーデル!貴様、上司である私の言う事に耳を貸さないとはどういう了見だ!」

「いえ!その、支部長を無視していた訳ではなく、そのぉ」
エイリアスの怒声に思考の海から強制帰還したヨシュアは鬼の形相で睨んでいる彼女に言い訳をしようと試みているが、あまりの覇気に言葉が出てこずマゴついていた。
ーガチャッ。
「あ!」 「ん?」
「もぉ〜、何?さっきから大声なんか出して、睡眠妨害じゃないのよ!!」
「げ、アースラ!・・・ッ!」
「何、『アースラ』だと?」
突如開かれたドアから出てきて苦言を言うアースラにヨシュアは驚き彼女の名を口走り、エイリアスは彼の口から出た名前に目を鋭くし、彼女を睨む。
「おい、おm「私は、「お前」じゃないわよ」なら名はなんと言う」
「・・・・アースラ、アースラ・スカーレット。『淫魔将軍』って言えば分かるわよね?」
まるで一触即発のこの雰囲気、取り残されたヨシュアはハラハラしながら二人を見ることしかできないでいた。
「・・・」
「何、手紙?・・・・ふぅ〜ん。なるほど、アイツの子孫らしい考えだわ」
お互いをにらみ合うこと数分。エイリアスは無言でアースラに先ほどの手紙を渡す。
いきなり手紙を渡された事にいぶかしむ彼女だったが、一通り手紙に目を通すと納得といった表情をしエイリアスに返した。
「さて、追求したい事は山ほどあるが・・・アースラ・スカーレットと言ったか。貴様、この国に復讐でもするのか?」
「復讐?はっ、そんな事する訳ない・・・とは言えないけど「今」はする気は無いわ」
猛禽類の様に目を鋭くしアースラを睨みつけ低い声で言うエイリアス。
そんな彼女に、鼻で笑い飛ばすアースラ。しかし、その目はけして笑ってなどいない。
「「・・・」」
「あ、あのぉ〜・・・」
そして再び無言の押収に蚊帳の外であったヨシュアはたまらず声をかけた瞬間、
ーーガシッ!!
「ふ」 「ふふ」
硬い握手を交わす二人。その表情には不適な笑みを浮かべていた。
「あ、あの「よし、ヘーデル三等魔術仕官。これより私たちは騎士を出迎えるぞ」え、ちょ、ま!」
何がなんだかさっぱり分からないヨシュアを他所に、エイリアスを不敵な笑みのままさっさと外へと向かってしまい、不満だらけのヨシュアは渋々といった足取りで彼女の後を追う。

ヨシュアは慌てて魔術士官の制服の襟元を正しながら二人の背中に向かって呼びかけた。
「ちょっと待ってくださいよ支部長!それにアースラも!話がさっぱり見えませんよ!騎士様相手に一体何をしようって言うんですか!?」

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