PiPi's World 投稿小説

オッパイストーリー!
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 10
 12
の最後へ

オッパイストーリー! 12

「はい?」
ヨシュアの間抜けな声が狭い支部長室に響き渡る。彼と一緒について来たであろうアースラも彼ほどとはいかないまでもその顔は見事に呆けている。
「まぁ、お前達の反応ももっともなのだが、これは上の決定事項だ。今から一週間後、このジャダ魔術支部に王都から騎士が一名来るそうだ。まったく・・・」
一方、イスに座って彼らに事情を話したエイリアスも最後には困ったような表情でため息をついている。
「ねぇ?此処に騎士が来る事は分かったけど・・・、何しに来るわけ?」
室内に立ち込める何ともいえない重い空気がたちこめる中、部外者であるアースラがエイリアスに質問を投げかける。アースラに言ったことにヨシュアも反応しつられてエイリアスの方に顔を向けた。
「ん?あぁ・・・。それが“分からん”。私も気になって確かめたのだが・・・上の連中その事には一切答えを返してくれないのだ」
まったく、と言いそうな顔で天井を見上げる彼女にヨシュアも「なんじゃそら」、と言う表情をする中ただ1人、アースラだけが床を見て何かを考えている顔をしていた事に2人は気づかない。

そして、あっという間に一週間が過ぎた。
「はぁ…はぁ…アースラ…出すぞ…うっ!!」
「あ!あん!あぁ〜!ご主人様ぁ〜!中に熱いの来ますぅ〜!」
その日、非番だったヨシュアは朝からアースラと激しく愛し合っていた。その隣にはアンナが横たわっている。彼女は幸せそうな寝顔を浮かべ、股間からヨシュアの精液を溢れさせていた…。
「ふぅ…良かったぞ、アースラ…」
「ご主人様ぁ…私も良かったですぅ…」
事後、ヨシュアは右手にアースラ、左手に激しい性交によって気を失ったアンナを抱きかかえ、甘い語らいの一時を過ごしていた…。
「そう言えば今日だっけか…王都から騎士が派遣されて来るのって…」
「……」
アースラは何故か黙り込んでしまう。
「どうした?」
「い…いえ、何でもありませんよ、ご主人様!」
「嘘だろ…。お前、今度王都から来る騎士の話題になるといつも表情暗くなるもん…。何か悩んでる事あるんじゃないのか?」
「そ…そんな事は…」
「アースラ!」
ヨシュアはアースラの肩を抱き寄せて言った。
「僕はお前の主人だ!主従の間で隠し事は無しにしないか?」
「ご主人様…分かりました。お話しします…」
アースラは語り出した。
「…ご主人様、今この国における『騎士』というのは、一体どんな存在ですか?」
「は?いきなり質問かよ…でも、そうだなぁ…騎士って言えば国軍の軍人や俺たち魔法庁の魔術士とは一線を画した存在…国王直属のエリート中のエリート戦士だよ。武術と魔術の両方を極めた存在だからな。その騎士が動くのは、何か大きな事件が起きた時、あるいは起きる前だ。だからこんな田舎町に騎士様が来るなんて、理由がさっぱり解らん…」
「……」
アースラは少し黙っていたが、やがて重そうに口を開いた。
「…500年前、私はこのジャダの地でトパジオン王国の騎士に敗れて封印されたんです…」
「え!?そ…そうだったのか…それじゃあ…つまり…どういう事だ?」
「…私の封印が破られた事が恐らく何らかの形で王都の騎士団本部に知られたんでしょう…。だからジャダに騎士を派遣して来たんです…再び私を封印するために…」
「……」
ヨシュアは黙り込んで考えていた。
そう言えば、学園で習った覚えがある。過去に施された遠方の封印が解けた事を現在その場に居る者に知らせる魔法が…。
彼は顔を上げてアースラの方を見た。彼女は不安げな表情を浮かべてヨシュアを見上げている。
「…させるかよ…」
ヨシュアは小さな声で呟いた。
「え…?」
「お前を再封印なんかさせるかよ!!しかも500年も昔の戦いの咎なんてふざけた理由で!!だってお前、今さら王国に反旗を翻す気なんて無いだろ!?」
「は…はい」
「だったらお前が封印されなきゃならない道理なんて無いはずだ!!騎士が何だ!?戦ってやる!!俺がお前を護ってやる!!!」
「ご…ご主人様…ご主人様ぁ〜!!」
それを聞いたアースラは涙を流してヨシュアに抱き付いた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す