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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 94

「じゃあ、一旦家に帰ってセフィ達に報告するか。その後でルカの引っ越しを手伝いに来るよ。」
「わかった。」

そうして向かった先はセガルドの自宅。
「ただいも〜」
「あ、お帰り〜☆」
一番に出迎えたのはイリスだ。嬉しそうに胸へ飛び込んでくる。
「おっと、さぁみんな!さっそくだが荷物をまとめたまえ!一時引っ越しをするぞ!」
「え?何事なの?クリス様まで一緒で…」
続いてエプロン姿のセフィが奥から出てきた。食事の支度をしていたらしい。
「まずは腹拵えでいいですか?」
「急ぐ訳でもあるまい。構わんさ。」
セガルドは鎧と紅月を玄関に放ったらかしてテーブルにつく。
ゼシカはセフィの実家にお使い中で、帰ってきたのは少し経ってからだった。
テーブルに並べられた品々を見て、クリスは目を丸くする。
「これ…みんな彼女達が作ったのか?」
「もちろん。」
「ふ〜む、私も料理に自信があるが…やはり実践で慣れている者にはかなわないな。」
「だってよ?」
「ふふ、光栄ですわ☆」
食事をしながら今後やクリスの話しをすると、ゼシカとイリスは驚いてはいたが、セフィだけは終始落ち着いて聞いていた。
「つまり王族にならないけど、クリス様と婚約して家を増築して子供作って旅に出るの?」
「まぁそうだな。ん?子供作る?そんな話したかな…う〜ん…」
「あ〜忘れてるのね!一段落したらって約束だったのに!!」
珍しくセフィがぷんぷんしている。
「しかし…旅に出るなら」「私は旅に行かないの!」「むむ?」
「主婦もいいかなぁ〜って思ったの。主人の帰宅を待つのも悪くないわ。」
「ふ〜む…イリスは?」
「ご主人様と一緒に子育てする〜♪」
「ゼシカは?」
「聞かずともおわかりのはずですよ。」
「そだな。クリス…さんは?」
「ふふ、私は妻になっても師匠を辞めたつもりはないぞ?それから…」
にやりとほほえむクリス。「?」
「私の父と母に挨拶ぐらいしてくれたまえ。キチンと正装しろよ?」
「それがあったか…」
セガルドは諦めた様子で食事を口に運んだ。

「さて、荷物をまとめたら玄関に運べ。後で使いの者に運ばせるからな。セガルド、」
クリスは手早く指示を出した後にボケッとしているセガルドを呼び寄せる。
「なんざんしょ?」
「お前の荷物は?」
「服が三着と装備だけですが…」
「ふむ、だから給料が無駄に余るのか。」
「違いますよ。貯めてるんです。」
「正規の給料でも結構な額だ。何に使うんだ?」
「それは後でのお楽しみですよ☆」
そんな会話をしている間に、それぞれの準備が終わった。嫌がるセガルドを服屋に連行し正装をさせ、いざ、ヴェルナード屋敷へ。

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