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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 93

「へ?おわっ!」
不意にクリスから抱きつかれ、慌てるセガルド。潤んだ瞳で上目遣い、身長も低く細身の体、鎧で隠されていた十分に大きい胸の感触が心地良い。
「セガルドは…私が嫌いなのか…?」
「え?あ〜…いや…そんな事は…寧ろ好きな方かと…」
その言葉を聞き、パッと離れ笑顔を向ける。
「だったらいいじゃないか。式はいつにしようかな。婚約者がこれで三人、式は一緒になりそうだ。」
「むむ…」
「そうだ!ルカに会いに行くぞ!久しぶりに話がしたい。」
「はいはい、案内しますよ。」
セガルドはクリスと骨董屋へ
「ここにルカが?灯台下暗しだな」
ガラガラ
遠慮なく扉を開け、奥まで届くように大声を出す。
「頼も〜♪」
すると、
「お〜セガルドか♪勝手に入ってきてくれ☆」
と返事が来たので靴を脱いで店の奥へ
「体の調子はどうだ?」
「問題ねぇよ。この調子ならポンッと産まれそうだぜ…ってクリス!なんでお前がここに?」
「ルカ、まさか本当に妊娠していたとは…」
「ま、まぁな。やる事やってりゃ当たり前って感じだよ。」
「ふむ…そうだ、私も彼の婚約者に決まってな。これからは同じ夫の妻になるんだ。仲良くしてくれ。」
「なっ!クリス、熱でもあるのか?」
「相変わらず失礼な奴だな。私は冗談を好まない。なぁセガルド?」
クリスはセガルドを見る。「おっしゃる通りです。」「ほぉ〜、クリスを手籠めにするたぁさすがだな。」「はは…」
「しかしまぁクリスも大変だろう。」
「何がだ?」
「いやほら、こいつ夜んなるとケダモノじゃん?」
「?…そうなのか?」
「お前…まさかまだ…」
「だから何がだ?」
クリスを手招きし、耳元でヒソヒソとルカが囁いている。するとクリスはみるみる顔が紅潮していった。
「…何を吹き込んでいるのやら…」
クリスは時折うんうんと頷いたり、「そんな事まで!」「そんな格好だと!」など大声を出している。
「なるほど、やはりクリスはまだ処女か。戦場で死ぬと豪語していただけはあるぜ。」
にやにやと笑いながらルカは見た事のある巾着袋と見た事の無い衣裳をクリスに手渡した。
「それはまさか…」
絶句するセガルドはほっといて、ルカは満面の笑みも一緒にクリスへプレゼント。
「これは初めての時に使えよ。痛みに関しては効果絶大だが、避妊を忘れるとおそらく一晩で孕んじまうから気を付けてな」
「あ、あぁ、すまないな。感謝する。」
どこか不安げなクリスだが、ルカの好意は嬉しく貰っておいた。
「さぁて、引っ越しの準備をしなきゃいけないな。」「あ…マズいな…。家には一人分しか空きがない…」「安心しろ。ヴェルナード家の財力なら好きな場所に豪邸を建てられるぜ。俺はまだまだ骨董を止めるつもりも無いしな。」
「あの家は兄上が用意してくれたんだ。だから…」
「ふふ、任せろ。増築なら構わないだろう?」
「う〜ん…そうだな…よし!」
「決まりだ。一先ずは私の屋敷で過ごして貰うぞ?」

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