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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 87

「やれるもんならやってみやがれ!」
「ははは!消えろぉ!」
キィンッ!突っ込んでくるシーガの剣を紅月で受け止め、ゼシカが背後に回り込む。
「くらえ!」
ガギンッ!
思い切り振り下ろしたゼシカの大斧は、シーガの背中の腕に遮られる。
「なんだと!?」
「ははは!腕が2本だけだなんて誰が決めた?」
「ちっ、この野郎!」
「ぶっ飛べよ!!」
ガギャン!
シーガはその場で高速に回転し、セガルドとゼシカを弾き飛ばした。
「ぐぁ!いってぇ…」
「セガル様!平気ですか?お怪我は!?」
「っ俺は平気だ。ゼシカは?血が出てるじゃねぇか!」
「掠り傷ですから平気ですわ。さ、早く立って下さい!」
「…いや、ゼシカは下がってろ。あいつはもう俺の知らない奴だ。全力でいく」「くくく…式神なしで俺を倒せるとでも思っているのかい?クソ生意気だよ!」シーガは四本の腕に武器を持たせ、再びセガルドに向かって一直線に突っ込んでくる。
「…悪く思うなよ。」
ドスッ…
セガルドの瞳が金色に変色すると同時に、全ての乱撃を見切り紅月を真直ぐシーガの左胸を突き刺した。
「かはっ…ばかな…」
「…。」
「…は、はは…なんてなぁ!!おらぁ!!」
「!?」
ザシュッ!
後ろに飛ぶのが遅れ、セガルドの鎧ごと袈裟斬られる。紅月には間違いなく血糊が付いているが…
「くっ、なんだと?心臓を確かに突き刺したはず…」「人の心臓なら死んでいたな。だが俺は違う、俺の心臓は魔族と人の心臓を掛け合わせた物だ。ははは!治癒能力は魔族とケタ違いだがな!」
「化け物か…」
「それは君だよセガルド。その力は人じゃない。だからあの時、ユリィを助ける事ができたんだな。そんな力を持ってるなんてズルいじゃないか。」
「うぅ…セガルド君…」
重圧に耐えながらユリィは身を起こそうとするが思うようにいかない。
その間もシーガの乱撃は続く、セガルドは見切りながらも小さな切り傷を増やされていく。
「…待っててくれ、俺が必ず助ける。」
「くくく…ユリィを助ける?俺は死なないんだぜ?」「感じるんだ。あいつが来る…。シーガ、お前はもう終わりだ。」
「なんだと?」
セガルドが距離をとり後ろを振り返ると、よく知る一人の青年が駆け込んできた。
「セガル!!」
「ランド、よく帰ってきたな。」
ランドを見たシーガは笑いが止まらない。
「ははははは!こいつが俺を殺すって言うのか?バカなこと…をっ?」
ザンッ!
セガルドは紅月でシーガの腕を斬り上げる。
「うわぁぁぁ!腕が!セガルド!貴様ぁ!」
「隙を見せるな。それに、まだ自慢の腕が三本あるだろう。」
「セガル!加勢するよ!」「あぁ!行くぞ!」
「貴様等ぁ!皆殺しだ!」…
「リグール…」
「ふん、魔族の心臓を移植したからどうしたと言うのだ。雑魚が」
「ぅ…ぅ…」
シーガと同じく魔人化した一人をリグールは無傷で倒していた。

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