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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 83

「俺に…素質が?」
「そうだ。君次第で最高の力が手に入る。」
「…」
「どうだね?悪い話じゃないだろう。君以外にも候補者は沢山いるんだ。決断は迅速にしたまえ。」
「(俺に力があれば…ユリィを振り向かせる事ができる…)」
「お、お願いします!俺に力を下さい!」
「よかろう、準備したまえ。」
「(くく…この若者に適応するのか楽しみだな。万が一、成功しても人には戻れまい。死ぬまで戦い続けて貰わなくては。)」
当のユリィは第一騎士として愚直に己を高めている事を、シーガは知らなかった。
それから数週間後のある日、ついにシュバル・オルグランはジュウドの臨戦を無視。元老院、王国軍最高指揮官ジュダ・ヴェルナードの反対を押し切り、全軍にルクード周辺の砦、町、村の制圧を開始させる。
クリス率いる第一騎士団、遊撃魔導団は出陣しながらもルクード周辺で待機。
トムス率いる第三騎士団はルクードの警備。
第二騎士団は任務を全うするべくルクードより南西の戦線、シンドの砦に向かった。
シンドの砦では…
「さてさて、ランド君、第2騎士団を迎撃しましょう。皆さんを参謀室に集めて下さいな。」
「はい!」
元気な声で返事をして駆け出すランド。ジンに弟子入りしてからの数か月でリリーと同じくらいだった身長があっという間に伸びて、ジンの影響か以前より穏やかな面持ちをしている。

「そろそろか。ルクードの兵にも通達だ。骨董屋で武器を取り待機。今週中に騎士団を潰して次に王を殺す。」
「了解しました!」
「いぇ、サーシャ様とリグールはルクードに向かい王宮へ、この機に全てを終わらせましょう。」
「堕落した騎士団とはいえ侮れない。兵力は互角でも同士だけでは負け戦になる。」
「私達が…負ける…って言いたいの…?」
「おまえがいなくても負けはせんわい!さっさと行け!」
「そうですよ。彼ら、ランド君とリリー、式神達もサーシャ様と一緒に行かせます。サーシャ様がシュバルの首を討ち取らねば大義を失いますからね。」
「…」
「クリスの軍団はサーシャ様に手を出さないでしょう。そろそろ…」
「ジン様!!物見より報告!敵が目視できる位置まで接近!」
「ほら来ました。さっさと行って下さいな。包囲されてからでは突破に時間を要します。」
「…わかった。早馬を用意しろ。行くぞ。」
「えぇ」
「ジンさん…」
「ランド君、まだまだ修業は続きます。必ず、生きて会いましょうね。」
「はい!!」
「アリシスさん…」
「リリーちゃん…教えた事は…無駄じゃない…。ランド君は…あなたが守るの…いい…?」
「はい♪頑張ります!」
「何をしている!行くぞ!迂回しながらルクードへ迎う!!」
リグールとサーシャは白虎王の背に、ランドとマウア、リリーと如月は馬を駆けルクードへ
「さぁ!騎士団を引き付けますよ!火矢に備えて下さい!」
一方、セガルドとゼシカは…
「ふぁ〜ぁ、暇だなぁ…」「ふふ、このままでも構いませんけどね。」

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