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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 77

ジンが自室へ戻ると、アリシスは不満げにため息を吐きながら部屋へ戻った。
一方、サーシャとリグールは地下に居た。
「遠路遥々ご足労を…」
「堅苦しい挨拶は抜きにしましょう。我輩はジュウド海軍元帥、トーグ・ペイロウ。彼は補佐のロン・グイです。」
「よろしく。」
隣の青年が握手しようと右手を差し出すが、リグールは黙って椅子に腰掛ける。「…」
「書簡は頂きました。ジュウドは、サーシャ・オルグラン様が王の器と認識しております。故に、我々はあなた方への助力を惜しみません。」
「ありがとうございます」
「現王の横暴は許せません。それぞれの大陸が鎖国、不可侵状態でも、いつ攻め込まれるかわかりませんので。」
「我らがあなた方に頼むのは、あくまで牽制です。それ以上は必要ありません。無駄な事はしないで頂きたい。」
リグールは無表情で言い放つ。隣のロンが何か言いそうだが、トーグは微笑む。「リグール殿、我らは王国軍に対して海戦以外では勝ち目がありません。故に、ご心配には及びません。」「…そうですか。」
「彼なりの配慮を理解して頂きありがとうございます。」
サーシャが笑顔でペコリと頭を下げる。
「トーグ様、長居は無用です。」
「そうだな。我々ジュウドは全面的にサーシャ様を支持する事を約束しました。これはジュウド王の意志ですので心配なく。では、失礼。」
軍服を着た紳士は一礼して帰って行った。
「……」
「リグール、力を使う戦闘で気が昂ぶっているんでしょ?私の部屋へ…」
「いつもすみません…」
「恋人としての私じゃなきゃ気が引けるのかしら?シスター・アメリアはあなたに好意を…」
ガタ…
サーシャはリグールに押し倒される。
「サーシャ。」
「リグール、私はここでも構わないわ。いらっしゃい…」
それぞれが夜までの時間を過ごす頃、首都ルクード・アルテミ城の一室。
「くくく、蝿共が飛び回っておる。もう少しだ、もう少しで…」
「王様。」
「バルドーか、クリスはまだ首を縦に振らんのか?」「申し訳ありません。王の側室は断固拒み続けておりまして…。」
「ふん、まぁよい。これからは魔人の件を優先させろ。実験体なら腐る程に用意してやる。誰にも悟られるなよ?」
「はっ!一年以内には必ず!」
「くく…俺に逆らう奴等は皆殺しだ。サーシャも逆賊に身を落とす前に、俺に殺されればよかったものを…哀れな妹よ。」
「…」
「俺は寝室に戻る。女を用意しろ。」
「はは!」
夜も更けた頃の骨董屋…
「疲れた…」
「ん…お前すげぇな…」
「なにがです?」
「こんだけヤッてまだできそうじゃねぇか。こっちゃ媚薬が薄れてきて痛くなってきたぜ…。あ〜ぁ、女は何かと痛い思いばっかで嫌に…」
「どうしました?」
「(あああああっ!やっべぇ!セガルドのガキ孕んじまったら作戦に支障がでちまう!)」
「?」
「(まずったな…リグールやジンやらに知られたらまた嫌味をたらたらと…)」
「あの〜?」
「ま、いいか。」
「???」

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