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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 64

「なんだと!え?」
キィンッ!
大剣を弾き飛ばし、鞘でみぞおちを突く。
「うげぇっ!」
大剣が地面に突き刺さると同時に、ゴロツキは真っ青な顔で地面にひれ伏した。「さて、残りは一人ですな…」
「ち、動くんじゃねぇ!動いたら娘の顔に傷がつくぞ!武器を捨てろ!」
最後のゴロツキがルカの顔にダガーを近付ける。
「わかりましたよ。ほれ」あっさりとブロードソードを地面に置く。
「(どうすっかな…下手に動けば正体バレるし…)」「へへ、ムカつくガキだぜ。おい!その場で裸踊りしろや!」
「お、おっさん…そんな趣味が…」
「違う!生意気なてめぇに恥をかかせたいだけだ!」「…裸で踊れば娘さんを離してくれるんですね?」
「(お、マジか。こりゃ楽しみだぜ。)」
「ルカさん…顔が嬉しそうなんですが…」
「いえ!そのような事は…」
セガルドはため息混じりに上着を脱ごうとする。
「おら!時間稼ぐんじゃねぇ!」
「はぃはぃ」
脱いだ上着を放り投げ、それを目で追った瞬間、セガルドの瞳が碧に変色、その場から消えた。
「な!どこに消えやがった!」
慌てるゴロツキの後ろに回りこみダガーの刄を素手で掴む。
「なにっ!素手で刃を掴むなんて狂ってやがるのか!」
鮮血がルカの顔に散る。
「(うわっ!)」
「これでルカさんを傷つける事はできませんよ。あたた、娘さんには手を出さないでくれませんか?お願いしますよ。」
「わかった!わかったから離してくれ!」
「それはよかった♪」
パッと手を離すとダガーを投げ捨てゴロツキは逃げ出した。
「おぉ〜いてぇ…怪我はありませんか?」
「あ…」
ルカの頬が血のせいじゃなく真っ赤に染まっている。「?」
「(自分の身を犠牲にしてまで俺を助けてくれるなんて…)」
「???」
その頃、ランドルフとリリアンは……。
「ねぇねぇランド〜♪」
「なんだい?」
「町を見てまわろうよ。当面は、この町で過ごすんだからさ♪」
「そうだね☆みんなで行こうか」
四人は揃って階段を降りて酒場を後にした。
町を見てまわると、漁港だけではなく商店街も賑わっている。町人達は活気と笑顔で溢れていた。サーシャ率いる反乱軍により、王国の貴族の支配から解放された町は、どこもこんな様子だと町人から聞かされたランドルフとリリアン。
複雑な心境になる二人を元気づけるために、マウアと如月は海辺に二人を連れていく事にする。

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