PiPi's World 投稿小説

魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 61
 63
の最後へ

魔導志 63

「な、何でも…(やべぇ…本名を言っちまった…)」 「ルカさんですね。俺はセガルドです。」
「そんな事知ってま…あぁ!」
「え?知ってるんですか?」
「オ、オホホ!お爺さんからよく聞くのですわ☆」
「なるほど。」
その時、外から大声が聞こえた。
「骨董屋の爺!!」
「なんだ?うぉ!」
バキャ!
いきなり入り口の扉を蹴破られ、いかにもなゴロツキが3人乗り込んできた。
「おい!爺はどこだ!」
「さぁ、知らない」
「私も…」
「ち、逃げやがったのか。おい!行くぞ!」
「お、お待ち下さいな。扉の修理費を…」
「あん?なんだこの娘…爺のトコに孫でもいたのか?なかなかの上玉じゃねぇか。」
「(このチンピラ共が…調子に乗りやがって…)」
「へっへっ、野郎共、爺にだまされた分、この姉ちゃんで払ってもらうか。」
「げへ、いいんすか?」
「(こいつら…前にナマクラの剣を高値で売り付けた奴らだな…セガルドのガキがいなけりゃどうとでもなるけど…)」
ゴロツキの一人がルカの腕を掴む。
「おら、来いよ!楽しんだ後、奴隷商人に売り渡してやるぜ!」
「あ、助けてぇ!」
涙目でセガルドを見ると…「ふぁ〜ぁ」
欠伸をしていた。
「(このクソガキ!乙女の危機に欠伸してやがる)」「おら!さっさと歩け!」店の外まで引きずり出され、我慢の限界まできていたルカが、懐から手裏剣を出そうとした時、
「まぁまぁ、爺さんが悪いんだから娘さんは離してあげましょうよ。」
追って出てきたセガルドがリーダー格を宥めにかかる。
「なんだてめぇ!関係ねぇなら引っ込んでろ!」
「いやはや、乙女がさらわれるのを黙って見ている訳にはいきませんから…」
「(なんだ、助けてくれるんじゃねぇか。ちょっぴり嬉しいぜ)」
「おい!この生意気なガキを黙らせろ!」
「へぃ!」
ヒョロっとしたゴロツキがセガルドにダガーを向ける。
「あらら、刃物を出すなんて危ないですなぁ…」
と言いながらセガルドは店内から持ち出したブロードソードを鞘から抜く。
「(ちゃっかり獲物を持ち出してやがる…)」
「へ、ガキが剣の使い方を知ってんのか?おら!」
左胸に向けてダガーを突き出すゴロツキ。セガルドは脅しのつもりで袈裟斬った「うぎゃぁぁぁ!」
「峰打ちです。ご安心を」しかし、明らかにゴロツキの体から血が流れている。「あ、ブロードソードに峰は無かった。」
「てめぇやりやがったな!」
「ま、まぁまぁ、真剣勝負ですから…」
「うるせぇ!おい!」
「へぃ!けけけ、俺は闘技場でランキング38位まで昇り詰めた事があるんだぜ。びびっただろ?」
「いや、38位がすごいかどうか知らない…」
「この野郎!殺してやる」筋肉質のゴロツキが、背負っていた大剣を振り上げ、真っすぐ距離を詰めてくる。
ガギン!
「うぉっ!」
避ける事は簡単だが、敢えて剣で受けてみる。
「けけけ、どうだ?降参すれば腕の一本で勘弁してやるぜ。」
「…確かに重たい…これが38位。俺ならすぐにチャンプになれそうだ。」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す