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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 60

「リリーさん…大丈夫?」「は、はぃ…」
「ランド君は…?」
セフィリアの魔法から解放されたランドルフはリリアンに駆け寄った。
「リリー!」
「大丈夫だよ♪胸当てを蹴られただけだから」
「よかった…」
「ちっ!本当に見送ることになるのかよ…」
「セガル、ごめん。やっぱりボク達は行くよ。」
「さっさと行きやがれ!ちゃんと帰って来いよ!」
セガルドは強引に連れ帰ってランドルフとの仲が悪くならずに済み、嬉しい反面、やはり淋しい…
「セガル!乙女を蹴り飛ばした罪、覚えてなさいよ!」
「はぃはぃ、おい根暗の姉ちゃん!セフィはどうなんだ!」
「…大丈夫…一晩すれば元気になる…じゃあ…またね…セガルド君…」
アリシスはランドルフとリリアンを連れてその場から消え去った。おそらく移動魔法を使ったのだろう。
「行っちまいやがった。ゼシカ、助けて…」
「すみません…この魔法を解除する方法がわかりません…。」
「…あの女ぁ!覚えてやがれ!!」

ランドルフ達が辿り着いた先は大陸の南端に位置する港町ウルス。活気に溢れた町で漁業が盛えている。
「アリシスさん、ここはドコですか?」
「ここは港町ウルスよ…まずは…リグールに会ってもらうわ…」
「リグールさんがこの町にいるの!?」
「えぇ…あなたの兄、ジンもいるの…」
アリシスは歩きながら今後について歩き始めた。
「当分は…この町に居てもらうわ…。そして、私達の力になるなら…ランド君は私…リリーちゃんはリグールを師事して強くなってもらいたいの…。ついた…入って…」
着いた場所は、何処の町にでも在りそうなありふれた酒場。
「ここ…酒場ですよね?」「あたし、お酒飲めないよ。」
アリシスの後を追い、酒場に足を踏み入れると、明るい声で一人の男性がカウンターから声を掛けてきた。
「よぉ!君たちがランド君とリリー君だな!式神も一緒とは噂に違わぬ秀才か!リグールとジンなら地下にいるぞ!」大柄で大声。『豪快』がよく似合う男。
「そう…さぁついてきて」昼間のせいか店内は客が一人もいない。ランドルフ一行は緊張気味で奥の部屋へ。地下へ続く階段を降りて、頑固な扉を開けた先には数人の男女が大きなテーブルを囲むように椅子に腰掛けていた。
「いらっしゃい。『狂』へようこそ。」
「は、はい!」
「お兄様…」
迎えの言葉を発したのはジン。アリシスは黙って椅子に座った。

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