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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 53

「あら、帰るの?せっかく6人分作ったのに…」
「ごめんね。これから用事があるから」
「そう、わかったわ。」
セフィリアに挨拶程度の会話をして、ランドルフとリリアンは帰って行った。
「ねぇセガル、ご飯作りすぎちゃった。」
「晩飯なしだったから俺が食べるよ。」
朝ご飯にしては随分と豪華な食事がテーブルに並ぶ。どうやら、ゼシカとイリスが料理に目覚めてしまったようだ。
「はは、食費が心配だな」それぞれが椅子に座り、談笑しながら朝食を口に運ぶ頃、ランドルフとリリアンはローファル邸へ向かっていた。
「セガル、すごいね。」
「うん…あたし達が相手でも戦えるんだって…。」
「どうしたの?」
「なんか不安になってきたよ…。もしも、セガルとか家族や知り合いが敵になったら戦えるのかな…お兄様もリグールさんも…」
「ジンさん達と、きちんと話したいな。それからでも遅くないよ」
「うん、そうだね。」
ローファル邸が見えてきた。リリアンの父は商人、母は結婚を機に引退した魔導士である。
「ただいまぁ」
「こんの…バカ娘!堂々と朝帰りか!」
いかなりのリリアン父の出迎えにランドルフは苦笑いだった。
「こ、こんにちわ」
「むっ?ランド君、久しぶりだね。そうかそうかリリアン」
チョビ髭を触りながらリリアンを見る父。
「な、なによぅ…」
「ふっふっ、ついにランド君とヤッ…ぶぁ!」
リリアンはもっていた手荷物を父の顔面に投げ付ける。
「その台詞はもう聞いたわよ!!」
「このバカ娘!父に暴力とは何事だ!母さ〜ん!」
「あらあら、どうしたの」奥から落ち着いた物腰の美しい婦人が出迎える。
「あらリリアン、お帰りなさい。ランド君もいらっしゃい。」
「ただいまぁ」
「おじゃまします。」
にっこりと笑顔の母に父がすがりつく。
「聞いてくれよ〜。リリアンが親に暴力をふるうんだ。お前からも言ってやってくれ」
「とにかく、お茶でも煎れるから上がって☆」
「…聞いてくれよ〜ランド君、リリアンが親に暴力をふるうんだ…さっさと嫁にもらってくれよぉ…」
母に無視され、標的はランドルフへ
「あ、あの、今日はその話をしようと思って…」
「上がりたまえ!すぐに話を聞こうじゃないか!」
嬉しそうに居間へ通されるランドルフ。リリアンは母と何か話しているようだ。
「ふっふっ、ついにこの日が来たか。リリアンも君がもらってくれるなら安心だよ。」
「は、はい。」
「それにしても、あいつ…いい乳してただろう?」
「えっ?あ、えぇっ?」
「ここだけの話…リリアンの胸は母さん譲りだからなぁ…」
「はぁ、そうなんですか。確かに…」
「ちょっと何を話してんのよ!!」
「来たな暴力娘!」
「リリーの胸は、お母さん譲りだって話をしてたんだよ。」
「ら、ランド君!!わざわざ説明しなくても!!」
「…バカ親父!」
お茶を運んできた母は父の頬に赤い紅葉がある事に敢えて触れなかった

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