PiPi's World 投稿小説

魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 40
 42
の最後へ

魔導志 42

「悪ぃな。モテる男はつらいぜ。」
「ご主人様は?」
「セフィなら親族に挨拶して回ってるよ。名家は大変だな。」
ポカンとする男二人にセガルドが話し掛ける。どうやら知り合いらしい。
「だいたいお前ら、こんな事ばかりしてるから試験資格が貰えないんだよ。」
「うるせぇ!15で卒業するお前達が異常なんだよ!くそ、本当に魔族だったのか…羨ましい奴め…」
「そういえば骨董品屋のジジイが「名刀とコテージ7つが10ゼニで…」って泣いてたぞ。お前何したんだ?」
「餞別を貰っただけだ。俺は忙しい。ほれ、散れ。」
「くそ、覚えてろよ!もっとすげぇ美人を使役して見返してやる!!」
「じゃあな。」
二人は去っていった…
「やれやれ、」
「セガル様は踊らないんですか?」
「苦手だからさ。あんまり踊りたくない」
「ねぇねぇ、今日、セガルドの家に泊まっていい?」「かまわんが、セフィにも許可をとれよ?」
「やた♪」
「あ、あの!!セガルドさん!!」
後ろから大声で呼ばれて振り替えると、見覚えがあるような無いような…
「な、なにか?」
「やっぱりセガルドさんですよね!いつもより素敵で見違えました!」
「(誉めてるのか…嫌味なのか…)」
「あの!その…コレ!」
女性が差し出した手には翡翠のお守りが握られていた。
「?俺にですか?」
「はいっ!お守りです!これから騎士として危険な任務もあるかと存じますので…」
「あ、ありがとうございます。」
「それでは!!」
女性は逃げるように立ち去ってしまった。
「…なんだったんだ…」
「セガルドって意外とモテるんだねぇ♪」
「少し妬けちゃいました」「?」
「セガルド君、だったかな?」
「はぁ…次は誰だ?」
「これから君の上官になるんだが、随分なご挨拶だな。」
さらに振り返ると、また見覚えがあるような無いような…
見るからに高そうな白銀のドレスと高価な装飾。銀色の髪を腰辺りまで伸ばした気品ある美しい面持ちの女性。にこやかに声を掛けてきたのは、クリシーヌ・ヴェルナードだった。
「失礼、貴族の方とはあまり面識がありません故」
「そう警戒しなくてもいい。私はクリシーヌ・ヴェルナード。どうだ?私と踊らないか?」
「遠慮しときます。貴族様に恥をかかせる訳にはいきませんから」
「固い事を言うな。兄はもっと柔軟な奴だったぞ?」「!?」
「詳しく聞きたいか?」
クリスは手の甲をセガルドに向けて差し出す。
「はぁ、二人は待っててな。ナンパには気を付けろよ」
「はぃ。」
「いってらっしゃい♪」
ため息混じりにセガルドはクリスの手を取る。クリスはセガルドを引くように中央付近へ。
「君が奴の弟だったんだな。これでも探していたんだが調べてもアーカイヴは存在しなくてな…」
「それはどうも。まぁ自分は孤児ですから」
「さ、早く腰に手を添えろ。変なとこは触るんじゃないぞ?」
「へぃへぃ」
そんな光景を見ている周囲の人間達は一同に騒めきだっていた。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す