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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 32

「ふぅ、リグール…あんたの力になるのか…あんたの妨げになるのか…俺が決める…」
コンコン♪
「誰だ?」
「私だよ♪」
「おぉ、イリス。どうしたんだ?」
イリスは枕を抱き締めながら、遠慮がちに聞いてきた。
「あのね…お姉様は一人で休ませた方がいいって言ってるけど…一緒に寝たいなぁ…なんて…」
「なんだぁ?妙に甘えたがりになったな。ほれ、来い」
「いいの?うん♪」
なんか可愛い妹分だな、とセガルドは一人思った。
コンコン
「次は誰だ?」
「セガル…起きてる?あっ!イリス!ズルいわよ!」
セフィリアは入ってくるなりセガルドの隣を陣取る。「あっ!ご主人様ぁ!ズルいです!」
「早い者勝ちなの!」
「おぃおぃ、君達…」
コンコン
「…次は…やはり…」
「セガル様、セフィ様とイリスが見当たらないのですがこちらに…あっ!二人ともズルいです!私も!」
「…もう好きにして…」
結局、セガルドの腕枕を獲たのはセフィリアとイリス。ゼシカはイリスを挟んでさらに隣へ。
文句を言っていたが、一晩中ずっと手を握る約束でゼシカは落ち着いたのだった。
魔導学校の魔法陣を囲むように試験官が集まっていた。そして、まばゆい光と共に一組の男女と4枚の翼を持った天使、巫女装束に袖を通した鬼人が現われる。「やっと帰ってこれた」
「長い1週間だったね♪」「ランドルフ・アルバトス。リリアン・ローファル。試験結果を担当に報告しに行きたまえ。」
「はいっ!!」

「…今回のまともな帰還者はかなり少数だな。」
白銀の鎧に身に包んだ女性が呟く。
「やはり…『狂』が動いたのでしょう。試験生レベルでは太刀打ちできませぬ。帰還した生徒も精神に異常が見られます。」
「精神に異常…?まさか…アリシス…」
「彼女は指揮官を斬り脱走した特A級重罪人。逆賊です。あなたの戦友、アリシス・シルヴァは存在しません。」
「…そうだったな。」
「もう一人、聴取によると…特S級重罪人、リグール・アーカイヴの目撃も…」
「まさか…奴も動いたのか!!狙いは!?」
「不明です。『狂』の実質リーダー格がタダで動くとは…」
「リグール・アーカイヴ…」
女性は悲しそうな目で昔を思い出していた。
「リグール!貴様という奴は!」
「ははは、俺のせいじゃない。あの上官が間抜けなんだよ。」
「クリス…明日から三人で任務だよ…。」
「遅いぞアリシス!貴様らに緊張感はないのか!」
「緊張しても腹は膨らまないぞ?肩の力を抜いて省エネしろ。」
「リグール!!」
「へぃへぃ」
リグール、アリシス、クリシーヌの三人は、並外れた才気に溢れ、15の頃には正式な騎士団としての任務に就いていた。
「んで何処へ行くんだ?」「北東のルードの村だって…」
「おっ!俺と弟が世話になった孤児院がある村だぞ」「任務内容は?」
「その孤児院について…調べるんだって…よくわかんない…」

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