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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 31

どうやら甘えたいらしい。「あの綺麗な人が助けてくれたの。最後にあなたの事を頼むって言い残してたわ…」
「…リグールは騎士になって何を見たんだろう…。何を知って国に刄を向けるんだ…」
「わかりませんが…私には彼の瞳が悲しみに満ちているように見えました。そして…」
「セガルド〜♪えへへ♪」会話に参加しないイリス。「あなたはどうするの?」「俺か?何をだ?」
「これからよ。騎士になるの?」
「…なる。リグールが何を見たのか知りたいからな。セフィは?」
「私は卒業と同時に結婚したいなぁ、って考えたりも…」
ちなみに、この国では16歳を満たす、または魔導学校の卒業資格がある者には婚姻が認められる。
騎士、魔導士には一夫多妻が認められ、一人の夫に平均三人の妻が嫁いでいく。「おっ!それはいい考えだ。俺もついに…」
「でもやめる。」
「は?」
「あなたの選んだ道を見届けたいじゃない?戦場でのパートナーとして。家で帰りを待つなんてごめんだわ。」
「…ま、セフィが決めた事なら口をださないさ。なんにしても俺が守ってやるからな。」
「…えぇ♪」
笑顔のセフィリアを見て一安心。
「ただいま〜」
「ん?誰か来たぞ?」
「あっ!目が覚めたのか!?よかったなぁ!」
一組の男女が寝室に入ってくる。
男性の方は、短髪にパッとしない面持ちで腰に短剣を二本携えている。
女性の方は、赤髪に大人びた顔立ちで心配そうにこちらを見ていた。
「いきなり我が家の寝室に入り込む、この無礼者達は誰だ?」
「あの…助けていただき本当にありがとうございました。」
女性が頭を深々と下げてきた。
「あなたが助けた人達。彼がシーガ。彼女がユリィよ。」
「あ!あの時、女を見捨てて逃げた薄情者か」
セガルドが男性に対し的確な指摘をする。
「う!面目ない…」
シーガはしゅんとしてしまった。
「本当…。最低…」
ユリィはジト目でシーガを睨む。
「んで、なんで彼らがいるんだ?」
「テントとか必需品を逃げる時に置いてきてしまったらしいんです。ですからセフィ様が間借りを…」
「ふ〜ん…あれ?今日は何日目だ?」
「もう最終日よ。あなた5日も眠ってたの。」
「寝過ぎたな…って二人の式神は?」
「今回は諦めました。パートナー選びも失敗でしたし…。」
再びジト目でシーガを睨むユリィ。
「君若いね!いくつなんだい?」
耐えきれずに話題を変えるシーガ
「俺もセフィもぴちぴちの15だが…」
「えぇ!?」
シーガとユリィが声を上げる。
「15で卒業試験なのかい?すごいな!」
「セガルはほとんどがダメでも剣技が特A級だから」「セフィは槍技はそこそこだが魔法学と軍事指揮はA級だからな。」
「すごいわね。飛び級だなんて…私を守ってくれた立派な騎士だから納得だけどね。」
年令を聞いて、ユリィは少し打ち解けてきたようだ。冗談を交えた楽しい会話をしばらくの間していたが、笑うと脇腹が痛い。軽く食事をとり寝る事にした。

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