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魔導志
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔導志 22

「あ〜あ〜、ここで解説させていただきます」   如月がおかしな方向を見ながら話し始める。
「我々鬼人族は、報酬を得て、人間の式神になります。期間は鬼によって違い、長くて主人の一生涯、最短で5分と様々なのです。お分り頂けましたか?」
「いきなりどうしたの?」「いぇ、何でもありませんよ☆使役期間は如何お望みですか?」
「え〜っと…如月はどれくらいがいいの?」
「お任せします。鬼の寿命は人間の約5倍程度ですから、リリアン様の一生涯でも構いませんよ☆」
「じゃあそれでお願いするね♪」
マウアが何かの気配を感じ、その場で意識を集中させる。
「マウアさん?」
「お静かに…。モンスターが近づいてます…。」
如月も気付いたようで、巫女装束の懐から、紙を円柱状に巻いた巻き物を取り出す。
「ご主人様、気配から察するに…オーガの大部隊です。規模は13体…大将格のオーガロードが指揮をしているはず…」
「13体もいるの〜?やだなぁ…」
「リリアン様、この巻き物に、自らの血でお名前を…契約を済まします。」
「あ、うん」
リリアンは、装飾で彩られた短剣で、指を浅く切り、巻き物に名を書き始める
「…書き終わったよ♪」
如月は巻き物を確認して懐に戻すと、リリアンの前に膝を付け、手の平を地面に付けてから頭を深く下げる。
「我が主、身命を賭して御護り致します。さて、まずはオーガを片付けましょう。私一人で十分ですから、皆様は座っていて下さいな」
「あなた一人で平気なのかしら?」
「無論。」
如月は両手を合わせ、呪文を唱える。
次の瞬間、4人の目の前の地面が徐々に盛り上がっていく。
「なんだろ?」
「わかんない…でも如月が大丈夫って言うんだから平気だよ♪」
その時、前方にオーガが3体。先鋒隊と思われる。
「げっ!もう来ちゃったよ!如月〜!」
「では…それ!」
ズドンッ!!
如月が大地に拳を打ち付けると、盛り上がった地面が割れ、巨大な蛇が頭をだす「ふしゅるるる…また如月か。あんまりコキ使うんじゃねぇ」
「うわっ!大きい!」
「召喚術!?」     「オロチ、お腹空いていらっしゃるのでしょう?食事はいかが?」
「けっ!こんなんじゃ腹の足しにもならねぇ。おめぇらみたいな魔力の強い奴なら喜んで喰うぜ」
オロチと呼ばれた大蛇は、大口を開けランドルフを威嚇する
「これオロチ、お前の食事はあちらですよ」
如月が指差す方向から、三体のオーガが向かってくる「ゴフッ!ゴフッ!」
「仕方ねぇな。いただきま〜す!ふしゅるるる…」
「グフォォ!ゴフッ!フゥッ!ガァ!」
手にした斧を振り回し、暴れるオーガ3体を、オロチは丸呑みにして物足りなそうに如月を見る
「まったくたりねぇ。あと10体は欲しい」
「あっちにオーガロードも含めて10体、食べてよろしい」
「ふしゅるるる…食ったら勝手に帰るからな。あばよ。」
オロチは律儀にも出てきた穴に飛び込んで行った。

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